
株式会社ジェイメックは、美容医療向けレーザー機器をはじめとする医療機器の製造・販売・保守と、レーザー治療後のスキンケアをサポートする化粧品の製造・販売を手掛けるメーカーです。
同社では全社展開するkintone、クラウドストレージのBox、医療機関向け会員サイトを支えるAmazon DynamoDB・S3を活用しています。しかし、オンプレミスの基幹システムから外部へのデータ出力手段はCSVエクスポートのみに限られており、複数のプラットフォームへリアルタイムに近い形で自動連携する仕組みが整っていませんでした。そこで、ノーコードのデータ連携ツール『CData Arc』を採用し、基幹システムからエクスポートしたCSVをAmazon DynamoDB・S3・kintoneへ毎晩自動連携する処理を構築。ベンダーに依存することなく、非エンジニアによるノーコードGUI操作での運用内製化を実現しました。
Challenges:
オンプレミスの基幹システムはCSVエクスポートにしか対応しておらず、複数のクラウドプラットフォームへのデータ反映をリアルタイムかつ自動的に行う手段がなかった
顧客マスターの加工・取り込みを手動で行おうとすると毎回1時間以上の工数がかかるうえミスのリスクも伴うため、現実的な運用手段として着手できない状況だった
外部ベンダーによる開発では将来的な横展開が難しく、社内にITエンジニアがいない状況でデータ連携を自社でコントロールできる環境が整っていなかった
Solutions:
CData Arc を活用し、オンプレミスの基幹システムからエクスポートしたCSVをAmazon DynamoDB・S3・kintoneへ自動連携する日次の処理を構築
基幹システムのデータを連携先の22~23テーブルへ自動展開する16〜17のトリガーを設定し、翌朝には常に最新データが反映される状態を実現
ノーコードでの連携シナリオの内製化で、非エンジニアでも設定・変更・運用が可能となり、ベンダーに依存することなく将来のSaaS追加にも柔軟に対応できる体制を確立
本件をリードされた、営業本部 営業統括部 デジタルプランニング課 濱田氏にお話を伺いました。
Q:今回のプロジェクトに取り組まれた背景を教えてください。
濱田氏:当社は、美容医療向けレーザー機器をはじめとする医療機器および化粧品の製造・販売・保守を手掛けるメーカーです。医療機関を主要取引先とし、30年にわたりレーザー機器を中心に事業を展開してきましたが、近年の美容医療需要の高まりとともに、施術後のダウンタイムケアを目的とした化粧品事業も急速に成長しています。
化粧品の出荷量増加やサプライチェーンの拡大により、これまで経験したことのない規模のデータを扱う必要が生まれてきました。また医療機器についても、品質保証の観点から販売後の保守・メンテナンスを継続的にサポートする必要があるため、関連データの蓄積と分析が課題となっていました。
社内の各種マスタデータはオンプレミスの基幹システムで一元管理されていますが、外部へのデータ出力手段はExcelまたはCSV形式のエクスポートのみに限られています。そのため担当者はExcel上で手作業でのデータの加工・分析を行っていましたが、データ量の増加とともにこうした対応は限界を迎えていました。
さらに、Amazon DynamoDB・S3上に構築している医療機関向け会員サイトでは、医療機器に関する情報や機器点検後のサービスレポートを、取引先の医療機関ごとにクローズドな環境で出し分けており、常に最新のデータを反映させることが求められていました。しかし、例えば基幹システムの顧客マスターは請求先・納品先・得意先という3種類の顧客情報の組み合わせで構成されており、1.4万件のレコードが最終的にAmazon DynamoDB の6つのテーブルへ展開されることで合計10万件弱のレコードになります。手動で加工・取り込みを行おうとすれば毎回1時間以上の工数がかかるうえミスのリスクも伴うため、現実的な運用手段として成立しませんでした。
このような背景があり、せっかく会員サイトを構築したものの、データの鮮度が保てなければサービスとして成立しないという危機感がありました。こうした状況から、基幹システムのデータをさまざまなクラウドサービスへリアルタイムに近い形で連携する方法を検討し始めました。
Q:CData製品をお選びいただけたポイントをお聞かせください
濱田氏:最大の決め手は、当社で活用しているBox・ Amazon DynamoDB・kintoneという3つのクラウドプラットフォームを、1つのツールでまとめてつなげられる点です。
もう一つ重視したのが、ノーコードで操作でき、非エンジニアでも活用できることです。当社には専任のITエンジニアがほとんどいないため、ベンダーへの開発依頼となると初期費用だけでなく、新しいSaaSを導入するたびに追加の依頼が必要になり、横展開のコストが膨らんでしまいます。パッケージ化されたサービスであれば自分たちでシナリオを構築できるため、将来的なコストも抑えられると考え、内製化による対応を前提にツールを選定しました。
こうした基準のもと、参考として他社製品も1、2社確認しましたが、機能と費用感のバランスを総合的に判断した結果、CData Arcがほぼ一択に近い形で選定に至りました。検討開始から導入完了まで約3か月で進めることができました。
Q:製品の使い勝手や導入効果はいかがでしたでしょうか?
濱田氏:最大の効果は、毎晩の自動連携によって翌朝には常に最新のデータが反映されている状態が作れるようになったことです。今まで「いつかできたらいいよね」という絵空事だったことが、CData Arcを入れることで翌朝には現実になっています。それが実現できたことで、これからも新しい価値を生み出せるというイメージが湧きやすくなったことも、大きな成果の一つだと感じています。
具体的には、現在16〜17のトリガーを設定し、 Amazon DynamoDBの22〜23のデータテーブルへの流し込みを毎晩スケジュール実行しています。これにより、担当者が手動でデータを加工・取り込む必要がなくなり、データ連携を完全に自動化することができました。当初は基幹システムのデータをAmazon DynamoDB・kintoneへ連携するというシナリオを想定していましたが、kintoneコネクターのアップデートにより、レコードIDをキーとしたアップサートのロジックが格段に使いやすくなり、 Amazon DynamoDBとkintoneを組み合わせた連携も実装できました。
現場の担当者からは、「最新のデータがどれか」を探す手間から解放されたという声が多くあがっています。以前は最新のExcelファイルを探す作業や、VLOOKUPや目視による突合作業が日常的に発生していましたが、それがなくなったことで、担当者が本来取り組むべきコア業務に集中できる時間が増えました。データが常に正確で最新の状態に保たれていることは、会社全体として大きなインパクトだと感じています。
また、導入後のサポート体制にも満足しています。充実したドキュメントや記事を参考にすることで自己解決できる場面も多く、困った際にはサポートへ問い合わせるとチケット管理のもとで丁寧にフォローアップいただけるため、安心して運用することができています。
Q:今後の展望について教えてください。
濱田氏:今後も医療機関向けにハードウェア・ソフトウェアの両面でサービスの開発・製造・提供を続けていきたいと考えており、そうなると開発を支えるデータ連携の重要性はさらに高まります。例えば、当社の主要なお取引先は医療機関ですが、その先には患者様という一般の方がいらっしゃいます。今後そういった方々へのリーチを広げていくにあたっては、より多くのデータをよりセキュアに取り扱うことが求められます。エンジニアでなくてもノーコードでデータをつなぎ込んでいけるCData Arcを活用することで、安全性を確保しながらチャレンジできることはまだまだあると考えています。
また、AI活用についても社内での議論が始まっています。kintoneに蓄積されたデータをAIで活用することに関心があり、kintoneのデータを生成AIから直接参照してインサイトを抽出できるCData Connect AIには大きな可能性を感じています。データ連携基盤をさらに発展させながら、AIも活用しつつ社内のデータをビジネスの価値へと変えていく取り組みを続けていきたいと考えています。
Q:最後に、同じような課題感を持つ企業の方へメッセージをお願いします
濱田氏:まずは試しに使ってみていただきたいです。同じような課題をお持ちの企業の方で、データ活用の必要性に気づいていても、社内に賛同者が少ないといった理由からなかなか行動に移せないケースもあるかと思います。それでも、CData製品を導入することでデータ活用の価値を実感でき、社内のフォロワーも徐々に増えていくはずです。人を1人採用するよりもコストパフォーマンスよく、精度の高いデータ連携が実現できるので、ぜひ一度試してみることをお勧めします。
記事公開日:2026年5月13日
