
早稲田大学情報企画部は、早稲田大学におけるシステム運用やDX 推進といったシステム関連業務全般の統括を担っています。
同部署では、RPA を活用しながら業務の自動化や電子化といった業務改善を行っており、その一環として取り組んだプロジェクトが、従来紙ベースで行われていた経理処理電子申請化です。経理への申請をMicrosoft Power Platform およびDataverse で電子化するにあたって、Dataverse から財務システムへのデータ連携を構築する必要がありました。
そこで、申請データを管理しているDataverse から財務システムへの連携にUiPath とCData ODBC Driver を活用。Dataverse の複雑な認証プロセスやAPI 仕様を意識することなく、スピーディーにシステム構築が可能になりました。スクラッチで構築した場合と比較してメンテナンスコストも大幅に削減。また、プロジェクト成果として、承認段階ごとの申請状況のデータが可視化されたことにより、人員配置の最適化も実現しました。
Challenges:
改正電子帳簿保存法を受け、これまで紙ベースで行われていた年間15万件の経理処理電子申請化
RPA で財務システムへ登録していた紙データの電子化に伴う、データ連携機能の再構築
エンジニアリソースに限りがある中でのスピーディーかつ高品質なAPI 連携の実現
Solutions:
ノーコードプラットフォームであるMicrosoft Power Platform を使用した経理処理システムを構築。承認段階ごとの申請状況の可視化により人員配置の最適化を実現
RPA ツールのUiPath とCData ODBC Driver を利用することで、Dataverse から財務システムへのデータ入力を自動化
UiPath でCData ODBC Driver を利用することにより、Dataverse の複雑な認証プロセスやAPI リクエストを意識することなく、スピーディーにシステム構築が可能に
本件をリードされた、情報企画部 野村氏、早稲田大学アカデミックソリューション IT推進部 IT-Xチーム 櫛渕氏にお話を伺いました。
Q:今回のプロジェクトに取り組まれた背景を教えてください。
野村氏:早稲田大学情報企画部は早稲田大学におけるシステム関連業務全般の統括を行っている部署で、 自動化、電子化といった各種DX プロジェクトにRPA などのツールを活用しながら取り組んでいます。その一環として、2022年1月に施行された改正電子帳簿保存法を受け、年間15万件におよぶ経理処理の電子申請化のプロジェクトが始動しました。
まず、これまで紙ベースで行われていた申請についてはMicrosoft Power Platform の Power Apps とPower Automate で電子化を行いました。併せて、従来の業務で存在した「RPA ツール UiPath による紙の申請書類を財務システムに入力する処理」を、 Dataverse とUiPath を使った連携処理に実装し直すことも検討していました。
しかし、Dataverse の複雑な認証プロセスやAPI リクエストをRPA で作りこむのは手間がかかりるため、エンジニアリソースに限りがある状況、かつ短期間での構築には課題がありました。そこで、CData を利用した連携の検討を開始しました。
Q:弊社製品をお選びいただけたポイントをお聞かせください。
櫛渕氏:CData 製品はもともと別のプロジェクトで、Box やSharePoint とUiPath との連携に使用していました。そのため、本プロジェクトでもすぐに検討候補にあがりました。他のプロジェクトでも同様ですが、採用したポイントは主に3つあります。
1点目は権限コントロールのしやすさです。OAuth により使用しているユーザーごとの権限で認証できるため、過剰な権限で動かない点が要件にフィットしました。
2点目は導入のしやすさです。エンジニアのリソースに限りがある中で期限までのスピーディーな対応が必要だったため、自社開発不要で簡単に導入できる点が魅力的でした。コスト的にも、自社で開発するよりもコストを抑えられたのではないかと思います。また、トライアルで使ってみてから導入可否を決められるため、社内に提案をしやすいといった点もメリットでした。
野村氏: 3点目は、メンテナンス面です。自社開発で作りこんだ場合、連携先のツール側の仕様変更に伴いメンテナンスが必要になる可能性があります。CData 製品であればメンテナンスを考慮する必要もありませんし、信用性が高く安心して使用できると考えました。
Q:弊社製品の導入効果はいかがでしょうか?
櫛渕氏:導入は非常にスムーズに進めることができました。
CData 製品は、認証方式、ブラウザが使えない環境での設定、ログレベルの設定など、柔軟なオプションが用意されている点がありがたいです。「こんな機能はあるかな」と思って調べると大体実装されており、実際に製品を使用するユーザーを意識した開発をされていると感じています。この点は、ユーザーというより、技術者として感銘を受けた部分です。
テクニカルサポートのレベルが高い点にも満足しています。トライアル期間にうまく動かないことがあり問い合わせをしたところ、特殊なユースケースだったにもかかわらず手元で再現して親身に対応してもらいました。さらに、その内容を後日ブログで公開いただいたのも印象深いです。
また、プロジェクト成果としては、承認段階ごとの申請状況のデータが可視化されたことにより、経理処理を担当している部門が業務量の分析を行うことが可能になりました。業務の山を予測しそれに合わせて体制を組めるようになったことで、残業時間や休日出勤削減といった効果も見られています。
Q:よろしければ今後の展望をお聞かせいただけますか?
櫛渕氏: 個人的には、 CData API Server を活用したDX 推進ができないかと考えています。
早稲田大学は、職員の多くがSQL を使うことができるなど、データリテラシーが高いです。その一方で、学内にはデータ取得の難易度が高いレガシーシステムが複数存在しています。そこで、各職員の権限の及ぶ範囲でAPI 呼び出しでアクセスできるような環境を構築できれば、職員自身が自分の業務向けにデータを取得・編集できるようになり、よりデータ活用の裾野を広げることができるのではと考えています。その仕組みづくりにCData API Server が活用できるのではないかと思い、現在検討を進めている段階です。
