インテリジェントオートメーションRPA、Blue Prism でOutlook のデータを連携利用
Blue Prism は2001年にイギリスで創業したBlue Prism 社が提供するエンタープライズ企業向けのロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)ツールです。
大きな特徴は「プロセス」と「オブジェクト」という概念で自動化処理を構成していくところが挙げられるでしょう。あらかじめ各種アプリケーションを操作する手続き、振る舞いをオブジェクトとして定義することで、再利用性を高め、全体の開発生産性を向上させています。
このオブジェクトはVBO という名前で各種テンプレート、プリセットが公開されており、初心者でもさまざまなアプリケーションやローカルファイル、サービスなどに接続することが可能になっています。
そんなVBO の中にはODBC 経由でデータベースに接続できるものも提供されており、CData ODBC ドライバと組み合わせることで、CData が対応しているさまざまなデータソースと手軽に連携ができるようになります。
今回の記事ではこのODBC 用のVBO とCData ODBC ドライバを使って、Blue Prism からOutlook に接続する方法を紹介します。
CData ODBC ドライバとは?
CData ODBC ドライバは、以下のような特徴を持った製品です。
- Outlook をはじめとする、CRM、MA、会計ツールなど多様なカテゴリの270種類以上のSaaS / オンプレデータソースに対応
- 多様なアプリケーション、ツールにOutlook のデータを連携
- ノーコードでの手軽な接続設定
- 標準SQL での柔軟なデータ読み込み・書き込み
CData ODBC ドライバでは、1.データソースとしてOutlook の接続を設定、2.Blue Prism 側でODBC Driver との接続を設定、という2つのステップだけでデータソースに接続できます。以下に具体的な設定手順を説明します。
CData ODBC ドライバのインストールとOutlook への接続設定
まずは、本記事右側のサイドバーからAPI ODBC Driver の無償トライアルをダウンロード・インストールしてください。30日間無償で、製品版の全機能が使用できます。
- まずODBC DSN に必要な接続プロパティの値を入力します。 組み込みのMicrosoft ODBC データソースアドミニストレーターを使用してDSN を構成できます。 これは、ドライバーのインストール時の最後のステップでも可能です。 Microsoft ODBC データソースアドミニストレータを使用してDSN を作成および設定する方法については、ヘルプドキュメントの「はじめに」の章を参照してください。
OAuth 認証の設定
Microsoft Graph API は認証に OAuth 2.0 を使用します。OAuth 認証情報(Client ID と Client Secret)を取得するには、Microsoft Azure Portal でアプリケーションを登録する必要があります。
OAuth 認証情報の取得
- Azure Portal にログインします。
- Azure Active Directory > App registrations に移動します。
- New registration をクリックして新しいアプリケーションを作成します。
- アプリケーション名を入力し、適切なアカウントの種類を選択します。
- Redirect URI をアプリケーションのコールバック URL に設定します(デスクトップアプリの場合は http://localhost:33333 など)。
- Register をクリックしてアプリケーションを作成します。
- アプリケーションの概要ページで Application (client) ID をコピーします。これが OAuthClientId になります。
- Certificates & secrets に移動して、新しいクライアントシークレットを作成します。
- クライアントシークレットの値をコピーします。これが OAuthClientSecret になります。
- API permissions に移動して、必要な Microsoft Graph API の権限を追加します:
- Mail.Read - メールメッセージへのアクセス用
- Contacts.Read - 連絡先へのアクセス用
- Calendars.Read - カレンダーイベントへのアクセス用
- Tasks.Read - To Do タスクへのアクセス用
- offline_access - リフレッシュトークンの取得用
- Grant admin consent をクリックして、これらの権限を付与します。
OAuth での接続
以下の接続プロパティを設定して接続を確立してください:
- AuthScheme:OAuth に設定します。
- InitiateOAuth:GETANDREFRESH に設定します。CData API Profile for Outlook が OAuth プロセスを自動的に進め、アクセストークンを取得します。
- OAuthClientId:Azure Portal の Application (client) ID に設定します。
- OAuthClientSecret:Azure Portal のクライアントシークレットの値に設定します。
- TenantId:Azure AD のテナント識別子(GUID または 'contoso.onmicrosoft.com' のようなドメイン名)に設定します。
- CallbackURL:アプリ登録で指定したリダイレクト URI に設定します(デスクトップアプリの場合は http://localhost:33333 など)。
接続文字列の例
Profile=C:\profiles\Outlook.apip;AuthScheme=OAuth;InitiateOAuth=GETANDREFRESH;OAuthClientId=your_client_id;OAuthClientSecret=your_client_secret;TenantId=your_tenant_id;CallbackUrl=http://localhost:33333;
- 入力後、接続テストが成功すれば設定は完了です。
ODBC 用の VBO を追加する
続いて、ODBC 用のVBO をBlue Prism に追加しましょう。
- こちらのURLから「Connector for ODBC Utility Blue Prism」が入手できます。
- 「BPA+Object+-+Data+-+ODBC+v1.0.xml」というXMLファイルがダウンロードできるので、Blue Prism を立ち上げてオブジェクトとしてインポートしましょう。
- 対象のファイルを選択し「次へ」進みます。
- インポートが完了すると、以下のようにオブジェクト一覧に「Data - ODBC」が追加されます。
- これを使って、CData ODBC ドライバへ Blue Prism から簡単に接続できるようになります。
新しいプロセスを作成する
それでは早速自動化のプロセスを作成していきましょう。
- 「新しいプロセスまたはビジネスオブジェクト」から「プロセス」を選択して、次へ進みます。
- 任意のプロセス名を入力します。
- 必要に応じてプロセスの説明を指定して、「終了」をクリックしましょう。
- これで以下のように初期化されたプロセスが立ち上がります。
ODBC Open 処理を追加する
ODBC の接続処理は以下の3つのプロセスで実施します。実際にデータの操作を実行するのは真ん中の部分ですが、前後の処理が必要になるという点に注意してフローを組みましょう。
- コネクションを確立するためのOpen 処理
- SQL やINSERT 文などを実行するExecute(ExecuteNonQuery)処理
- コネクションを終了するためのClose 処理
まずは「コネクションを確立するためのOpen 処理」を追加します。
- 「アクション」を画面に配置して設定画面を開きます。
- ビジネスオブジェクトの一覧から先ほどインポートした「Data - ODBC」を選択しアクションの一覧で「Open」を選択しましょう。 「Open」アクションは入力パラメータとして「Connection String」を必要とします。ここで先ほど設定したCData ODBC ドライバのDSN 名を「"DSN=CData Outlook Source"」といった形式で指定します。
ODBC 経由でデータを取得する処理を追加する
続いてOutlook からデータを取得する処理を追加していきましょう。
- 先ほどと同じように「アクション」を追加し
- ビジネスオブジェクトの一覧から「Data - ODBC」を選択、アクションの一覧で「Execute」を選択しましょう。Execute ではSQL を指定して、データを取得することができます。
- なお、SELECT Statement で利用するテーブルやカラムの情報はODBC DSN の「テーブル」タブから確認できます。
- また、Blue Prism 上で取得した結果を扱えるように、処理結果を変数に格納します。出力タブにある「Results」の変数アイコンをクリックして、出力先の変数を生成し「OK」をクリックしましょう。
ODBC のクローズ処理を追加する
最後にODBC の処理を終了して、接続を開放するためにクローズ処理を追加します。
- 同じようにアクションを配置し
- ビジネスオブジェクトの一覧から「Data - ODBC」、アクションの一覧で「Close」を選択しましょう。Close では特に設定するパラメータはありません。
- 最後にリンクを繋いで、以下のようなプロセスができ上がります。
Excel に保存する処理を追加する
これだけではデータを取得して何も行わないので、Excel ファイルに書き込みを行ってみましょう。「Excel VBO」を使って、後続のフローを作成します。
- 以下のようなフローで作成しています。
- 「MS Excel VBO::Write Collection」のアクションで入力パラメータの「Collection」にODBC 経由で取得した「Results」を書き込んでいます。
動作確認
プロセスが完了したら「実行」ボタンをクリックして、実際に動かしてみましょう。
- 画面左上の実行ボタンをクリックします。
- 最終的に以下のようなExcel ファイルに書き込みが完了していればOK です。
このようにCData ODBC Driver for API とBlue Prism を組み合わせることで、簡単にOutlook のデータを活用したフローを作成することができました。ぜひ、30日の無償評価版 をお試しください。