データ変換ツールTranSpeed でOutlook のデータにアクセスする方法

杉本和也
杉本和也
リードエンジニア
TranSpeed でOutlook のデータに連携して、CSV ファイルに出力する方法を解説します。



TranSpeed はユーザックシステムが提供するノンプログラミングデータ変換ツールです。豊富な変換ロジックと様々なRDB、CSVファイルなどに対応しているのが特徴で、RPAツール Autoジョブ名人のデータ変換機能としても利用されています。本記事では、TranSpeed からCData ODBC ドライバを利用してOutlook のデータを取得、CSV ファイルに出力する方法を解説します。

TranSpeed ではRDB の取り込み設定という仕組みが標準提供されており、この機能を介してSQL Server やMySQL などにアクセスできるようになっています。そして、この機能とCData が提供しているODBC Driver ラインナップを組み合わせることで、各種クラウドサービスのAPI にアクセスすることができるようになります。

CData ODBC ドライバとは?

CData ODBC ドライバは、以下のような特徴を持ったリアルタイムデータ連携ソリューションです。

  1. Outlook をはじめとする、CRM、MA、会計ツールなど多様なカテゴリの270種類以上のSaaS / オンプレミスデータソースに対応
  2. 多様なアプリケーション、ツールにOutlook のデータを連携
  3. ノーコードでの手軽な接続設定
  4. 標準SQL での柔軟なデータ読み込み・書き込み

CData ODBC ドライバでは、1.データソースとしてOutlook の接続を設定、2.TranSpeed 側でODBC Driver との接続を設定、という2つのステップだけでデータソースに接続できます。以下に具体的な設定手順を説明します。

CData ODBC ドライバのインストールとOutlook への接続設定

まずは、本記事右側のサイドバーからAPI ODBC Driver の無償トライアルをダウンロード・インストールしてください。30日間無償で、製品版の全機能が使用できます。

インストール後、ODBC DSN(データソース名)で接続プロパティを設定します。Microsoft ODBC Data Source Administrator を使用して、ODBC DSN を作成および設定できます。

OAuth 認証の設定

Microsoft Graph API は認証に OAuth 2.0 を使用します。OAuth 認証情報(Client ID と Client Secret)を取得するには、Microsoft Azure Portal でアプリケーションを登録する必要があります。

OAuth 認証情報の取得

  1. Azure Portal にログインします。
  2. Azure Active Directory > App registrations に移動します。
  3. New registration をクリックして新しいアプリケーションを作成します。
  4. アプリケーション名を入力し、適切なアカウントの種類を選択します。
  5. Redirect URI をアプリケーションのコールバック URL に設定します(デスクトップアプリの場合は http://localhost:33333 など)。
  6. Register をクリックしてアプリケーションを作成します。
  7. アプリケーションの概要ページで Application (client) ID をコピーします。これが OAuthClientId になります。
  8. Certificates & secrets に移動して、新しいクライアントシークレットを作成します。
  9. クライアントシークレットの値をコピーします。これが OAuthClientSecret になります。
  10. API permissions に移動して、必要な Microsoft Graph API の権限を追加します:
    • Mail.Read - メールメッセージへのアクセス用
    • Contacts.Read - 連絡先へのアクセス用
    • Calendars.Read - カレンダーイベントへのアクセス用
    • Tasks.Read - To Do タスクへのアクセス用
    • offline_access - リフレッシュトークンの取得用
  11. Grant admin consent をクリックして、これらの権限を付与します。

OAuth での接続

以下の接続プロパティを設定して接続を確立してください:

  • AuthScheme:OAuth に設定します。
  • InitiateOAuthGETANDREFRESH に設定します。CData API Profile for Outlook が OAuth プロセスを自動的に進め、アクセストークンを取得します。
  • OAuthClientId:Azure Portal の Application (client) ID に設定します。
  • OAuthClientSecret:Azure Portal のクライアントシークレットの値に設定します。
  • TenantId:Azure AD のテナント識別子(GUID または 'contoso.onmicrosoft.com' のようなドメイン名)に設定します。
  • CallbackURL:アプリ登録で指定したリダイレクト URI に設定します(デスクトップアプリの場合は http://localhost:33333 など)。

接続文字列の例

Profile=C:\profiles\Outlook.apip;AuthScheme=OAuth;InitiateOAuth=GETANDREFRESH;OAuthClientId=your_client_id;OAuthClientSecret=your_client_secret;TenantId=your_tenant_id;CallbackUrl=http://localhost:33333;



Outlook のデータをTranSpeed に連携

CData Driver の設定が完了したらTranSpeed 側の設定を進めます。まずはCData ODBC ドライバ経由でOutlook へ接続するための「データベース接続定義」を追加しましょう。

  1. TranSpeed を立ち上げて、「マッピング設定」に移動します。
  2. マッピング設定
  3. 「データベース接続定義」に移動し「新規」ボタンをクリックします。表示される画面で「新たにデータベース接続定義を作成する」を選択し「OK」をクリック
  4. データベース接続定義を作成
  5. 先程作成したODBC DSN の情報を指定した接続情報を入力します。入力後、接続テストを実行し、正常に完了したら登録ボタンをクリックして保存します。以下は接続情報の設定例です。

    プロパティ名

    設定値例

    備考

    接続名

    Outlook

    任意の接続名を指定します。

    データベースエンジン種別

    その他

    接続方法

    Odbc

    データベース名

    Outlook

    接続文字列

    DSN=CData API Source

    先程作成したODBC DSNの名前をDSN=以降に指定します。


    データ変換アプリケーションの作成

    ODBC の接続設定を追加したら、実際にデータ変換を行うアプリケーションを作成していきましょう。マッピング設定の画面から「システム」を選択し、「新規」ボタンをクリックします。

    アプリケーションの新規作成

    新しく作成するデータ変換アプリケーションの内容が表示されます。今回はそのままデフォルトで作成を開始します。必要に応じて各種名称を表示すると良いでしょう。

    入力データソースの設定

    アプリケーション定義画面が表示されたら、まず「入力データソース」を調整していきます。今回はOutlook からデータを取得するので、入力データソースのデータ種別で「データベース」を選択します。データベースを選択後、データベース接続IDとして先程作成したOutlook への接続情報を指定します。

    入力データソースの設定

    接続情報の指定が完了したら、対象となるテーブルを指定しましょう(Outlook のCalendarGroupCalendars など)。テーブル名を入力すると、各項目の「検索」ボタンから対象のフィールドを指定できるようになりますので、お好みのフィールドを選択してください。

    出力データソースの設定

    続いて出力データソースを設定します。今回はシンプルにCSVに出力する処理とするため、データ種別で「CSVテキスト」を選択しました

    項目定義の構成

    入力データソースと出力データソースの指定完了後、それぞれのデータソースの仲介の役割となる項目定義を追加します。

    入出力マッピングの構成

    最後に「入力データソース」「項目定義」「出力データソース」それぞれの項目を紐づける「入出力マッピング」を構成します。以下のような画面が表示されるので、それぞれの項目を紐づけていきましょう。

    入出力マッピングの構成

    これでデータ変換アプリケーションは作成完了です。

    テスト実行

    それでは作成したデータ変換アプリケーションをテスト実行してみましょう。画面左上の「テスト実行」ボタンから動作確認が実施できます。以下のような画面が表示されるので「実行」をクリックします。

    テスト実行

    正常に処理が完了すると、以下のように処理件数と完了のメッセージが表示されます。

    テスト実行結果

    CSVファイルを確認すると、Outlook のデータをもとにしたCSV ファイルが生成されています。

    おわりに

    このようにCData ODBC ドライバを利用することで、各種クラウドサービスをTranSpeed の接続先として利用できるようになります。また、今回は入力データソースとして利用しましたが、出力データソースとしても対応可能になっています。 CData ではOutlook 以外にも250種類以上のデータソース向けにODBC Driver を提供しています。30日の無償評価版が利用できますので、ぜひ自社で使っているクラウドサービスやNoSQL と合わせて活用してみてください。

    日本のユーザー向けにCData ODBC ドライバは、UI の日本語化、ドキュメントの日本語化、日本語でのテクニカルサポートを提供しています。

はじめる準備はできましたか?

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