CData Arc Q2 2026 リリースは、エンタープライズ規模の連携基盤を運用するチームに向けて設計されました。セキュリティ基準は絶対条件、設定変更には完全な監査証跡が必要、AI ワークフローは実データに触れる前に本番対応済みでなければならない。これらの要件が前提となる環境を想定したリリースです。
本リリースでは、パブリック API エンドポイント向けの OAuth 2.0 認証の導入、拡充されたプロバイダーサポートを伴う AI コネクタの一般提供(GA)開始、設定管理をより迅速かつ監査しやすくするバージョン管理機能の改善、主要コネクタ間での共有接続サポートの拡張、そしてプラットフォーム全体にわたるコネクタ UI の全面再設計を実施しています。
パブリック API エンドポイント向け OAuth 2.0
企業のセキュリティチームには合理的な期待があります。スタック内のすべての API インターフェースは、同じ業界標準プロトコルで認証されるべきだというものです。これまで Arc のパブリックエンドポイントを保護するには、ユーザー生成トークンという方法が使われていましたが、これは多くの組織がインフラ全体ですでに採用している OAuth 2.0 のパターンとは異なるアプローチでした。
Arc は、Admin API、Webhook コネクタ、API コネクタ、Flow API を含むパブリックエンドポイントに対して、OAuth 2.0 認証をサポートするようになりました。クライアントクレデンシャルはエクスポートおよびインポートが可能で、既存の IP 制限は OAuth トークンリクエストとリソースアクセスに等しく適用されます。規制環境下で運用しているチームや大規模な Arc デプロイを管理しているチームは、例外や回避策を設けることなく、組織全体で統一されたクレデンシャルガバナンスモデルで API 統合を保護できます。
より強力なバージョン管理
v26 で Arc に Git ベースの設定管理機能が導入されました。今回の Q2 リリースでは、この機能がさらに強化され、おおまかなバージョン履歴の管理にとどまらず、チームが日々の細かい設定管理にも使える、頼れるツールへと進化しました。
最も重要な追加機能は、Arc インターフェース上で直接、以前のコミットから個々のファイルを復元できるようになった点です。以前は、不適切な設定変更から復旧するには、手動で変更を元に戻すか、アプリケーションの外で完全なリバートを行うしかありませんでした。現在では、他の部分には一切手を加えることなく、単一のファイルだけをピンポイントで復元できます。複雑なマルチコネクタワークフローを管理する際、完全なリバートは実際の運用リスクを伴います。そこでの 1 ファイル復元は、大きな違いをもたらします。
コミット履歴テーブルには、リモートに変更があるときに「プル」ボタン付きのバナーが表示されるようになりました。注目が集まっている場所にアクションが届く設計です。また、「プル」および「変更を破棄」の両操作は、アプリケーションログと監査ログに記録されるようになり、管理者は誰が・何を・いつ変更したかという、改ざん防止機能を備えた完全な記録を取得できます。変更管理要件や内部監査プロセスの対象となるチームにとって、これは以前は外部ツールで補う必要があったギャップを埋めるものです。
AI コネクタが一般提供開始
v26 で AI コネクタがリリースされた際、AI サービスが単なるレポート層としてではなく、データ処理に直接関与する新しいクラスの連携ワークフローへの扉が開かれました。その機能が、いよいよ本番環境で使えるようになりました。
Arc AI コネクタはベータ版を終了し、プラットフォーム内の他のコネクタと同等の信頼性基準のもとで、本番ワークロードへの完全サポートが開始されました。今回のリリースでは、OpenAI、Gemini、Ollama、DeepSeek への既存サポートに加え、Anthropic Claude および xAI Grok がプロバイダーリストに追加されました。チームはワークロードに最適なモデルを選択できます。データプライバシーの観点からローカルホストのインスタンスを優先する場合も、スケールのためにマネージドクラウドプロバイダーを利用する場合も、どちらにも対応しています。いずれのオプションも、Arc を離れることなくコネクタ UI から直接設定できます。
ベータ版で AI コネクタを運用してきたチームにとっては、変更点はありません。本番環境レベルのサポートを待ってから AI 活用の処理を導入しようと考えていたチームにとって、v26.2 はその合図となります。
接続性の拡張
連携プラットフォームの成否は、接続性の幅と質にかかっています。今回のリリースではその両方が拡張され、コネクタ間で認証情報を共有する新しい方法、Arc の機能をプログラムで公開する方法、そして複雑なフロー内でメッセージをよりクリーンに処理する方法が提供されます。
REST、Email Send、Email Receive コネクタが共有接続をサポートしました。これにより、単一の OAuth 認証情報を複数のコネクタで再利用できます。初期設定時の冗長な作業が軽減され、長期的には認証情報のガバナンスも簡素化されます。トークンのローテーションが必要な場合、依存するすべてのコネクタを個別に更新する代わりに、一度更新するだけで済みます。
Flow API は、クエリ文字列の代わりに HTTP ヘッダー経由でメッセージメタデータを渡せるようになりました。ログデータが保存ポリシー、セキュリティレビュー、またはコンプライアンス監査の対象となるチームにとって、機密値をサーバーログから除外することは必須要件です。今回の変更により、その要件に対応できます。
Admin API が Flow API エンドポイントを公開するようになりました。チームはワークスペース内の Flow API をプログラムで一覧表示・取得できます。CI/CD パイプラインを通じて Arc を管理している組織や、Arc の API レイヤー上に運用ツールを構築している組織にとって、これはこれまでアクセスできなかった重要な機能領域の追加です。
新しい専用の Discard コネクタにより、チームはブランチフロー内の不要なメッセージを削除するための専用手段を持てるようになります。これまで空の Script コネクタで代用していた場合、Discard コネクタがその正式な代替となります。フローの可読性と保守性が向上し、担当者が変わった際の引き継ぎもスムーズになります。
ワークフローとファイル転送の制御強化
ファイル転送においては、精度が重要です。サイズ制限なしでファイルを取得したり、タイムゾーンをまたいでタイムスタンプを不統一に扱ったり、レート制限を考慮せずにパートナー API を過度に呼び出したりするワークフローは、診断に時間がかかり修正が困難な運用上の問題を引き起こします。今回のリリースでは、この 3 つの問題すべてに対処しています。
SFTP および FTP コネクタに、ダウンロード用の最大ファイルサイズ設定が追加されました。ワークフローに取り込まれるファイルをチームが明確に制御できます。定義されたサイズ閾値から外れるファイル(不完全な転送や空のペイロードなど有効でないほど小さいもの、あるいは下流システムに支障をきたすほど大きいもの)は、問題となる前にコネクタレベルでフィルタリングできます。
Schedule コネクタは、スライディングウィンドウ方式のレート制限に対応しました。チームが時間枠ごとの最大ファイル数を設定できるようになり、パートナー API のレート制限への準拠はエンジニアリングの課題ではなく、設定の問題になります。独自のスロットリングロジックを書く必要も、スケジュールに無駄な遅延を仕込む必要もありません。制限を設定するだけで、残りの処理は Arc が自動的に行います。
可視性、セキュリティ、およびプラットフォームの改善
エンタープライズ環境や規制対象環境で Arc を管理するチームにとって、機能だけでは不十分です。同様に重要なのは、プラットフォームを通じて何が見え、何が制御でき、何が証明できるか、という点です。
可視性について、Tracked Header の値が「トランザクション」タブで直接検索可能になり、トランザクション数が膨大な環境でも特定のトランザクションを素早く特定できるようになりました。また、「すべてのトランザクションを削除」アクションがトランザクション UI に復活し、一括での迅速なクリーンアップが可能になりました。
全面的に刷新されたコネクタ UI
UI の再設計が完了し、コネクタ UI を含むアプリ内の全ページで統一されたデザインになりました。
新規ユーザーのオンボーディングや複数のオペレーターにまたがる Arc の管理を行うチームにとって、インターフェースの一貫性は認知的負荷を軽減し、設定・トラブルシューティング・ワークフローの引き継ぎにかかる時間を短縮します。この再設計は単なる見た目の改善にとどまりません。プラットフォームとのあらゆる操作が恩恵を受け、チームが拡大しワークフローが増えるほど、そのメリットは積み重なっていきます。
CData Arc Q2 2026 リリースの導入について
オンプレミスをご利用のお客様は、ビルドページから最新バージョンをダウンロードできます。Arc Cloud をご利用のお客様は、サポートまでご連絡の上、アップグレードの日程をご予約ください。
本リリースの全機能に関する詳細については、ドキュメントをご覧になるか、サポートチームまでお問い合わせください。
※本記事は CData US ブログ Introducing the CData Arc Q2 2026 Release の翻訳です。
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