Connect AI Q1リリース:カスタムエージェントツール、ガバナンス対応 Toolkit、MCP の新たな標準

The Connect AI Q1 Releaseエンタープライズ AI が停滞する原因は、モデルそのものではありません。その下にあるデータインフラが本番環境に対応していないこと。これが根本的な課題です。Connect AI の Q1 リリースは、この課題に正面から取り組み、MCP 向けとして初の専用エージェントツールアーキテクチャを導入しました。スコープ指定されたツールタイプ、ガバナンス対応の Workspace、組み合わせ可能な Toolkit により、エージェントが参照・実行できる範囲を企業が精密にコントロールできます。

今回の Q1 リリースで、Connect AI は大幅に機能を拡張しています。カスタム MCP ツールと Toolkit によるエージェントの精度・制御の向上、新しい Connect Gateway によるオンプレミスデータへのライブ接続、そして SCIM 2.0 プロビジョニングとカスタム OAuth アプリによるエンタープライズ制御レイヤーの強化です。

カスタム MCP ツール:本番 AI 向けのガバナンス対応ツールと Workspace

エンタープライズ AI の導入は、単一のモードでは運用できません。契約更新率(リニューアルレート)が低下している理由をアナリストが調査したり、エージェントが CRM、請求、サポートデータを横断して相関関係を発見したりする探索的なクエリもあります。一方で、月末締め処理でトランザクションを取得し、システム間で照合し、あらかじめ決められたステップで承認を回す定型的なワークフローもあります。さらには、在庫切れの可能性を検知し、サプライヤーを評価し、担当者がレビューする前に発注まで完了する完全自律型のエージェントも存在します。それぞれのモードが、前のモードのアーキテクチャ要件をさらに複雑にしていきます。

1 つのモード向けに構築されたツールアーキテクチャは、他のモードでは機能しません。Connect AI の Q1 リリースでは、単一のガバナンス基盤から 3 つすべてのモードをサポートする 3 層ツール設計を導入しました。

Universal Tools は、350 以上の接続システム全体で一貫して動作する、正規化されたオペレーションのセットです。数百ものシステム固有のツールを公開する代わりに、エージェントはコンパクトでスキーマ対応のインターフェースを利用します。データ探索、アドホック分析、マルチソース推論に最適で、ツールサーフェスの肥大化を防ぎます。

Custom Tools は、特定のワークフローに合わせた専用オペレーションを組織が定義できます。明示的なデータアクセス制限のもとで事前に最適化されたクエリを実行し、トークン使用量の削減、パフォーマンスの向上、意図しないデータ露出の防止にもつながります。

Source Tools(2026年春リリース予定)は、各システム固有の厳密に定義されたオペレーションを公開します。承認されたシステムアクションに直接マッピングされるため、IT 部門が予測可能な実行、トランザクションの安全性、本番ワークフローの監査可能性を確保できます。

多くの MCP プロバイダーは、汎用的なクエリインターフェースや API にマッピングされた固定のオペレーションセットなど、単一のツールタイプのみをサポートしています。Connect AI は、3 つすべてを単一のガバナンスレイヤーで提供する唯一のマネージド MCP プラットフォームです。AI がクエリのたびに生のスキーマを推論するのではなく、解決済みのビジネス対応ツールと連携します。

カスタムMCPツールの詳細については、ドキュメントをご覧ください。

ビジネスワークフローを反映したツールの構築

Custom Tools は、エージェントがマルチステッププロセスを実行し、各段階で予測可能なスコープ付きオペレーションを必要とするエージェントワークフロー向けに設計されています。たとえば、Salesforce、Dynamics 365 Business Central、Zuora にまたがる Order-to-Cash(受注から入金まで)のワークフローを考えてみましょう。Salesforce の商談が「商談成立(Closed Won)」に移行した瞬間、エージェントは ERP で顧客レコードを作成し、注文を生成し、請求システムでサブスクリプションをプロビジョニングし、注文ステータスで Salesforce を更新する必要があります。各ステップで人間が介入することなく、自律的に処理します。

専用ツールがなければ、エージェントは各段階で生のスキーマを推論しなければなりません。フィールド名を推測し、リレーションシップを解決し、実行時まで見えないシステム固有の動作に対処します。各ステップに不確実性が生じ、マルチステップワークフローではその不確実性が累積していきます。プロセスの早い段階でフィールド解決に 1 つでも誤りがあれば、注文の誤り、プロビジョニングの失敗、後続で手動修正が必要なデータ不整合につながりかねません。

Custom Tools では、各オペレーションが事前に定義されています。スコープ指定された入力、検証済みのロジック、構造化された出力が用意されており、エージェントはスキーマを推論するのではなく、解決済みのツールを呼び出して次のステップに進みます。その結果、3 つのエンタープライズシステムにまたがるワークフローが、明確な監査証跡を備え、どのレイヤーでも意図しないデータ露出なく、確実に実行されます。

The Connect AI Q1 Release

カスタムMCPツールの構成画面

Workspace とToolkit によるガバナンス

Workspace は、各エージェントのデータ境界を定義し、アクセス可能なデータセット、スキーマ、ビューを正確に指定します。財務ツールは財務 Workspace 内でのみアクセスでき、HR ロジックは HR 内にとどまり、顧客分析ツールは営業オペレーション環境には表示されません。この構造により、ガバナンスの無秩序な拡大を防ぎ、チームごとに別々のプラットフォームインスタンスを用意することなく、部門横断で AI 導入をスケールできます。

Toolkit はアクション境界を定義し、特定のワークフローで利用可能な Universal Tools、Source Tools、Custom Tools を決定します。Toolkit は、厳選された MCP ツールのセットを 1 つのガバナンス対応 MCP エンドポイントにバンドルし、特定のチームやユースケース向けに構成されます。組織は、公開する接続、ツール、ロジックを正確に定義し、AI ツールが直接接続する単一の MCP サーバー URL を発行します。

各 Workspace と Toolkit の組み合わせは専用の MCP サーバーとしてデプロイでき、エージェントが意図されたスコープ内でのみ動作することを確実にします。これにより、コンテキストノイズの削減、ガバナンスの強化、エージェント動作に対するエンタープライズグレードの制御を実現します。

Custom Tools、Workspace、Toolkit を組み合わせることで、Connect AI は「AI をデータに接続する」段階から「エンタープライズデータ上にガバナンス対応の AI ワークフローを構築する」段階へと進化しました。

The Connect AI Q1 Release

カスタムMCPツールを設定したWorkspace

Connect Gateway:ファイアウォール内部への安全なアクセス

多くの組織にとって、最も重要なデータはクラウド上だけにあるわけではありません。ERP システム、製造データベース、レガシーデータストア、運用システムは、クラウドベースの AI プラットフォームからはアクセスできないオンプレミス環境やプライベートネットワーク内に存在することが少なくありません。Connect Gateway は、インバウンドポートを開放したりシステムをパブリックインターネットに公開したりすることなく、Connect AI のマネージド MCP プラットフォームをファイアウォールの内側まで拡張し、このギャップを解消します。

Gateway はお客様のインフラ内で軽量エージェントとして動作し、Connect AI へのセキュアなアウトバウンド(外向き)専用接続を確立します。インバウンドファイアウォールルール、VPN、公開ポートは不要です。接続はネットワーク内部から開始されるため、オンプレミスシステムがパブリックインターネットから直接到達可能になることはありません。リリース時点では、SAP、SQL Server、PostgreSQL の検証済みコネクタが利用可能で、対応システムは急速に拡大中です。

Connect Gateway の詳細については、ドキュメントをご覧ください。

妥協なきハイブリッド AI アーキテクチャを実現

Connect Gateway により、クラウドの利便性とオンプレミスの制御のどちらかを選ぶ必要がなくなります。製造業であれば、工場のファイアウォール内にあるライブの生産データに AI からアクセスできます。金融サービス企業であれば、機密レコードをクラウドに移行することなく、オンプレミスの SQL Server に AI を接続できます。医療機関であれば、レガシーシステムの運用データをクラウドアプリケーションと並行して活用できます。これらすべてが単一の MCP レイヤーを通じてガバナンスされ、同じ監査証跡と権限制御がどこにでも適用されます。

その結果、SaaS アプリケーション、クラウドデータウェアハウス、オンプレミスシステムにまたがる単一のマネージドプラットフォームが、アーキテクチャ上の妥協や並行したガバナンスモデルの維持なしに実現します。

The Connect AI Q1 Release

Connect Gateway の構成画面

エンタープライズ制御:SCIM とカスタム OAuth アプリ

AI の導入が本番環境に移行するにつれ、ID 管理と認証情報のガバナンスは不可欠な要件となります。セキュリティチームは、アクセスが正しくプロビジョニングされ、不要時には速やかに取り消され、すべてのレイヤーで追跡可能であることを確認しなければなりません。Connect AI の Q1 リリースでは、エンタープライズのセキュリティプログラムが求める標準に対応した 2 つの機能により、エンタープライズ制御レイヤーを強化しました。

SCIM 2.0:自動化された ID ライフサイクル管理

SCIM 2.0 のサポートにより、Okta、Azure AD、Ping Identity などの ID プロバイダーからユーザー、グループ、権限を直接同期できます。従業員の入社、役割変更、退職に伴い、アクセスは自動的にプロビジョニング、更新、取り消しされます。これにより、手動のアクセスレビューや、システムに残存する未使用認証情報のリスクが排除されます。

SOC 2、ISO 27001 をはじめとする類似フレームワークの下で運用している組織にとって、これは利便性のための機能ではなく、コンプライアンス要件そのものです。SCIM により、Connect AI は必須の自動アクセス制御と監査証跡の要件に準拠し、セキュリティチームの承認における一般的な障壁を取り除きます。

SCIM 2.0 プロビジョニングの詳細については、ドキュメントをご覧ください。

カスタム OAuth アプリ:自社の認証情報を使用

カスタム OAuth アプリ(2026 年春リリース予定)により、共有アプリではなく、組織が独自に登録した OAuth アプリケーションの認証情報で認証できるようになります。Salesforce、Microsoft 365、Google Workspace などのシステムに接続するエンタープライズにとって、これは実務上大きな意味を持ちます。共有キャパシティではなく専用のレートリミット、組織が管理する権限スコープ、社内セキュリティポリシーに沿ったファーストパーティ認証情報、そして組織が登録したアプリケーションへの明確な監査属性の紐付けが得られます。

SCIM とカスタム OAuth アプリを組み合わせることで、AI アクセスが組織全体に拡大しても、ID と認証情報のガバナンスがそれに追従します。

プラットフォームの3つの柱を強化

Q1 リリースは、Connect AI の3つの基盤的な柱を強化します。

Connectivity(接続):350以上のデータソースに加え、Connect Gateway によるセキュアなオンプレミスアクセス

Context(文脈や状況の理解):セマンティックインテリジェンスと Workspace スコーピングを備えたカスタム MCP ツール

Control(管理):SCIM 自動化、ファーストパーティ OAuth 認証情報、Workspace 分離

これらの機能を単一のマネージド MCP プラットフォームに統合することで、Connect AI は、個別の接続ツール、ID 自動化レイヤー、ガバナンスのワークアラウンドを組み合わせる必要性を解消します。

本リリースの詳細については、以下の関連リソースをご覧ください。

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※本記事はCData US ブログ The Connect AI Q1 Release: Custom Agent Tools, Governed Toolkits, and a New Standard for What MCP Can Do の翻訳です。

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