Salesforce × Box を AI が横断しネクストアクションを提案 ― CData Connect AI で非構造化データにもアクセス可能に

by 宮本航太 | May 7, 2026

はじめに

こんにちは、シニアプロダクトスペシャリストの宮本です。

CData Connect AI では、これまで Salesforce やデータベースといった構造化データに対して Claude などの AI エージェントから自然言語でアクセスできました。今回、ストレージコネクタを通じて Box や Google Drive 上のファイル、つまり非構造化データにもアクセスできるようになっています。

これで何が変わるかというと、構造化データと非構造化データを1回のプロンプトでまとめて扱えるようになります。

たとえば、Salesforce で商談のフェーズや競合状況を確認したあと、Box にある営業マニュアルを参照して次のアクションを判断する。こうした作業はこれまで人が Salesforce と Box を行き来しながら手作業でやっていました。Connect AI なら「Salesforce の商談データと Box の営業マニュアルを参照して、最適なネクストアクションを提案して」と Claude に聞けば、それだけで済みます。

今回は Box を中心に、ストレージコネクタでどこまでできるのかを実機検証しました。あわせて Google Drive と SharePoint の対応状況も確認しています。

この記事で分かること

  • Connect AI 経由で Box や Google Drive などの非構造化データにアクセスできること

  • Box や Google Drive ではファイル名だけでなく、ファイルの中身まで含めた全文検索ができること

  • 構造化データ(Salesforce)と非構造化データ(Box)を1回のプロンプトで横断取得できること

検証環境

  • 生成AI: Claude

  • 接続基盤: CData Connect AI(MCP 接続)

  • 検証対象コネクション:

    • Box

    • GoogleDrive

    • SharePoint

Connect AI 上でこれらのコネクションを設定し、Claude から MCP 経由でアクセスする構成です。

Box:ファイルの中身まで全文検索できる

検索の仕組み

Box コネクタの Files テーブルには SearchTerms というカラムが用意されています。このカラムにキーワードを指定すると、内部的に Box Search API が呼び出され、ファイル名・コンテンツ・メタデータを横断した全文検索が実行されます。

内部的には以下のような SQL に変換されます。

SELECT [Id], [Name], [Description], [FileExtension], [Path], [ModifiedAt], [OwnedByLogin], [Size] 
FROM [Box1].[Box].[Files] 
WHERE [SearchTerms] = @search 
LIMIT 50

ただし、ユーザーがこの SQL を書く必要はありません。Claude に「Connect AI のBox1 から、商談別のアクションに関する資料を探して」と聞くだけで、LLM がクエリを自動生成して実行します。

ファイル名だけでなく中身も検索される

今回の検証で使用した Box の Sales フォルダには、営業マニュアルや提案書ひな形、競合比較表、週次レポートなど、営業チームが日常的に使うファイルが格納されています。ファイル形式も PDF や CSV が混在している状態です。

その他の機能

Box コネクタではストアドプロシージャとして DownloadFileUploadFileCopyFileCopyFolder なども利用できます。全文検索で見つけたファイルをそのままダウンロードする、といった操作を Connect AI 経由で実行することが可能です。

構造化データ × 非構造化データを1つのプロンプトで

ここまで Box 単体の話でしたが、Connect AI の強みはこれを構造化データと組み合わせられるところです。

以下の図は、ユーザーの自然言語による問い合わせが Claude → Connect AI を経由して、Box などのストレージと Salesforce などの SaaS の両方にアクセスする流れです。

Connect AI の MCP Server Layer を通じて、構造化・非構造化を問わずデータアクセスの経路を一本化できます。たとえば、次のような問い合わせが1回のプロンプトで可能です。

「Salesforce で〇〇社の商談状況を確認して、Box にある営業マニュアルを参考に、次にやるべきことを教えて」

以下は実際に実行した際のキャプチャです。

商談状況

営業マニュアルを参照した結果の回答

営業マニュアルを参照した結果の回答の続き

AI エージェントは内部で以下の処理を行います。

  1. Salesforce にクエリを実行し、〇〇社の商談情報を取得

  2. 商談状況をキーワードにして Box を全文検索し、営業マニュアルから「提案フェーズ」「競合対策」に関するノウハウを取得

  3. 両方のデータを突き合わせて回答を生成。「営業マニュアルによると、このフェーズでは ROI 試算の提示と意思決定者との面談設定が推奨されています」

ここでのポイントは、AI が単にファイルを探して返しているのではなく、Salesforce の商談データと Box の営業マニュアルを掛け合わせて、その商談固有の状況に応じたアクションを導いているところです。どちらか片方のデータだけでは出せない回答です。

他のストレージコネクタの対応状況

Box 以外のクラウドストレージ系コネクタについても検証しました。

コネクタ

全文方式

検索手段

検索対象

Box

コンテンツ全文検索

SearchTerms カラム

ファイル名 + コンテンツ + メタデータ

Google Drive

コンテンツ全文検索

Query カラム(Drive SDK 構文)

ファイル名 + コンテンツ + メタデータ

SharePoint

メタデータ検索

Name LIKE

ファイル名 + メタデータ

Google Drive

Google Drive でもファイルの中身まで含めた全文検索が可能です。実際に「接続設定」というキーワードで検証したところ、ファイル名に「接続設定」を含むファイルは0件なのに対し、全文検索では10件ヒットしました。Box と同様にコンテンツレベルで検索が機能しています。

Google Drive の詳細な検証結果は別途記事にする予定です。

SharePoint

SharePoint コネクタはファイル名検索で該当ファイルを引き当て、その後同じようにファイルダウンロードでコンテンツを取得します。

まとめ

CData Connect AI で非構造化データにもアクセスできるようになり、構造化データとの組み合わせが可能になりました。

  • Box・Google Drive ではファイルの中身まで含めた全文検索が可能。PDF、CSV など形式を問わず、コンテンツレベルで検索できる

  • SharePoint はファイル名やメタデータでの検索に対応。ファイル管理やリスト操作で活用できる

  • Salesforce の商談データと Box の営業マニュアルを1つのプロンプトで横断し、AI が状況に応じたネクストアクションを提案できる

Salesforce の商談データは AI で引けるようになった、でも営業ナレッジは Box のどこかに埋もれたまま。そういう方は、Connect AI にストレージコネクタを追加するところから始めてみてください。

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