
はじめに
こんにちは、シニアプロダクトスペシャリストの宮本です。
CData Connect AI では、これまで Salesforce やデータベースといった構造化データに対して Claude などの AI エージェントから自然言語でアクセスできました。今回、ストレージコネクタを通じて Box や Google Drive 上のファイル、つまり非構造化データにもアクセスできるようになっています。
これで何が変わるかというと、構造化データと非構造化データを1回のプロンプトでまとめて扱えるようになります。
たとえば、Salesforce で商談のフェーズや競合状況を確認したあと、Box にある営業マニュアルを参照して次のアクションを判断する。こうした作業はこれまで人が Salesforce と Box を行き来しながら手作業でやっていました。Connect AI なら「Salesforce の商談データと Box の営業マニュアルを参照して、最適なネクストアクションを提案して」と Claude に聞けば、それだけで済みます。
今回は Box を中心に、ストレージコネクタでどこまでできるのかを実機検証しました。あわせて Google Drive と SharePoint の対応状況も確認しています。
この記事で分かること
Connect AI 経由で Box や Google Drive などの非構造化データにアクセスできること
Box や Google Drive ではファイル名だけでなく、ファイルの中身まで含めた全文検索ができること
構造化データ(Salesforce)と非構造化データ(Box)を1回のプロンプトで横断取得できること
検証環境
Connect AI 上でこれらのコネクションを設定し、Claude から MCP 経由でアクセスする構成です。

Box:ファイルの中身まで全文検索できる
検索の仕組み
Box コネクタの Files テーブルには SearchTerms というカラムが用意されています。このカラムにキーワードを指定すると、内部的に Box Search API が呼び出され、ファイル名・コンテンツ・メタデータを横断した全文検索が実行されます。
内部的には以下のような SQL に変換されます。
SELECT [Id], [Name], [Description], [FileExtension], [Path], [ModifiedAt], [OwnedByLogin], [Size]
FROM [Box1].[Box].[Files]
WHERE [SearchTerms] = @search
LIMIT 50
ただし、ユーザーがこの SQL を書く必要はありません。Claude に「Connect AI のBox1 から、商談別のアクションに関する資料を探して」と聞くだけで、LLM がクエリを自動生成して実行します。

ファイル名だけでなく中身も検索される
今回の検証で使用した Box の Sales フォルダには、営業マニュアルや提案書ひな形、競合比較表、週次レポートなど、営業チームが日常的に使うファイルが格納されています。ファイル形式も PDF や CSV が混在している状態です。

その他の機能
Box コネクタではストアドプロシージャとして DownloadFile、UploadFile、CopyFile、CopyFolder なども利用できます。全文検索で見つけたファイルをそのままダウンロードする、といった操作を Connect AI 経由で実行することが可能です。
構造化データ × 非構造化データを1つのプロンプトで
ここまで Box 単体の話でしたが、Connect AI の強みはこれを構造化データと組み合わせられるところです。
以下の図は、ユーザーの自然言語による問い合わせが Claude → Connect AI を経由して、Box などのストレージと Salesforce などの SaaS の両方にアクセスする流れです。

Connect AI の MCP Server Layer を通じて、構造化・非構造化を問わずデータアクセスの経路を一本化できます。たとえば、次のような問い合わせが1回のプロンプトで可能です。
「Salesforce で〇〇社の商談状況を確認して、Box にある営業マニュアルを参考に、次にやるべきことを教えて」
以下は実際に実行した際のキャプチャです。

商談状況

営業マニュアルを参照した結果の回答

営業マニュアルを参照した結果の回答の続き

AI エージェントは内部で以下の処理を行います。
Salesforce にクエリを実行し、〇〇社の商談情報を取得
商談状況をキーワードにして Box を全文検索し、営業マニュアルから「提案フェーズ」「競合対策」に関するノウハウを取得
両方のデータを突き合わせて回答を生成。「営業マニュアルによると、このフェーズでは ROI 試算の提示と意思決定者との面談設定が推奨されています」
ここでのポイントは、AI が単にファイルを探して返しているのではなく、Salesforce の商談データと Box の営業マニュアルを掛け合わせて、その商談固有の状況に応じたアクションを導いているところです。どちらか片方のデータだけでは出せない回答です。
他のストレージコネクタの対応状況
Box 以外のクラウドストレージ系コネクタについても検証しました。
コネクタ | 全文方式 | 検索手段 | 検索対象 |
|---|
Box | コンテンツ全文検索 | SearchTerms カラム
| ファイル名 + コンテンツ + メタデータ |
Google Drive | コンテンツ全文検索 | Query カラム(Drive SDK 構文)
| ファイル名 + コンテンツ + メタデータ |
SharePoint | メタデータ検索 | Name LIKE
| ファイル名 + メタデータ |
Google Drive
Google Drive でもファイルの中身まで含めた全文検索が可能です。実際に「接続設定」というキーワードで検証したところ、ファイル名に「接続設定」を含むファイルは0件なのに対し、全文検索では10件ヒットしました。Box と同様にコンテンツレベルで検索が機能しています。
Google Drive の詳細な検証結果は別途記事にする予定です。
SharePoint
SharePoint コネクタはファイル名検索で該当ファイルを引き当て、その後同じようにファイルダウンロードでコンテンツを取得します。
まとめ
CData Connect AI で非構造化データにもアクセスできるようになり、構造化データとの組み合わせが可能になりました。
Box・Google Drive ではファイルの中身まで含めた全文検索が可能。PDF、CSV など形式を問わず、コンテンツレベルで検索できる
SharePoint はファイル名やメタデータでの検索に対応。ファイル管理やリスト操作で活用できる
Salesforce の商談データと Box の営業マニュアルを1つのプロンプトで横断し、AI が状況に応じたネクストアクションを提案できる
Salesforce の商談データは AI で引けるようになった、でも営業ナレッジは Box のどこかに埋もれたまま。そういう方は、Connect AI にストレージコネクタを追加するところから始めてみてください。
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