Dify とCData Connect AI を使ってServiceNow の問い合わせ管理AI エージェントを作成

by 杉本和也 | April 9, 2026

Dify とCData Connect AI

こんにちは。CData Software Japan リードエンジニアの杉本です。

今回は、AIワークフローツールの Dify と CData Connect AI を組み合わせて、ServiceNow の問い合わせ管理を行うAIエージェントを作成する方法を紹介したいと思います!

ユーザーからの問い合わせ内容をもとに類似インシデントを検索し、対応方針を提示する、あるいは新規インシデントを自動登録する、という一連の流れをノーコードで実現できます。

完成イメージ:こんなエージェントができます

まず、今回作成するエージェントの動作イメージを紹介します。

社内のユーザーが Dify のチャット画面に問い合わせ内容を入力すると、エージェントが自動で以下の流れで対応します。

ユーザー:「SmaregiでAPIレート制限が頻発するんだけど」

エージェント:「類似インシデントが見つかりました。過去に 同様の事象 が報告されています。このインシデントでは以下の対策で 安定稼働が確認 されています・・・
**(対応方法の解説)**
上記の対策で解決できそうですか?それとも、以下のような追加対応が必要でしょうか?

  1. この件で新規インシデントを登録したい(ご自身の環境固有の問題として記録する場合)

  2. さらに詳しい設定方法を知りたい

  3. 別の問題も併発している
    お気軽にお知らせください!」

このように、過去の対応履歴を検索して回答する「一次対応」と、新規インシデントの登録という「起票業務」の両方を、AIエージェントが自動で担います。担当者は複雑な問い合わせや判断が必要なケースに集中できるようになります。

Dify とCData Connect AI

それでは実際に構築していきましょう!

必要なもの

今回必要になるクラウドサービスの環境は以下のとおりです。

  • ServiceNow(Developer インスタンスで動作確認しています)

  • CData Connect AI(トライアルあり)

  • Dify(クラウド版で動作確認しています)

それぞれトライアル環境を取得して構築しました。

CData Connect AI とは

CData Connect AI は、350種類以上のエンタープライズシステム(データベース・SaaS)へのリアルタイムアクセスを提供する、マネージド型のデータ接続プラットフォームです。

https://jp.cdata.com/ai/

AIエージェントや LLM からビジネスデータにアクセスする際の標準プロトコルとして注目されている MCP(Model Context Protocol)に対応しており、CData Connect AI が公開する単一の MCP エンドポイントを通じて、接続済みのSalesforce やkintone、ServiceNow など多様なデータソースにアクセスできます。

各データソースの API 仕様や認証方式の違いは CData Connect AI が吸収するため、エージェント側はシンプルな SQL ベースの操作に集中できます。

Dify とCData Connect AI

今回のように ServiceNow へ接続する場合も、ServiceNow の REST API を直接実装することなく、CData Connect AI の接続設定だけで準備が完了します。また、アクセスログの記録や RBAC(ロールベースアクセス制御)といったガバナンス機能も備えており、業務データをAIから扱う際のセキュリティ面でも安心して利用できます。

アーキテクチャ概要

今回は以下の構成でServiceNow の問い合わせ管理エージェントを実現します。

  • フロントエンド / オーケストレーション: Dify — ユーザーとの会話インターフェースとエージェントロジックを担当

  • データアクセス層: CData Connect AI — ServiceNow へのリアルタイム接続を MCP 経由で提供

  • データソース: ServiceNow — インシデントデータの参照・作成先

Dify とCData Connect AI

Dify のエージェントは、CData Connect AI が公開する MCP エンドポイントをツールとして呼び出す形で ServiceNow にアクセスします。CData Connect AI が間に入ることで、ServiceNow の API 仕様や認証方式を意識せずに自然言語からLLM が処理しやすい操作(SQL)でデータにアクセスできるようになります。

CData Connect AI の設定

ServiceNow コネクションの作成

まず CData Connect AI の管理画面 サインインし、新しいコネクションを作成します。コネクション一覧から「ServiceNow」を選択してください。

Dify とCData Connect AI

以下のプロパティを設定します。認証方式はそれぞれの環境に合わせて設定してください。

プロパティ

備考

URL

your-instance.service-now.com

ご自身のインスタンス URL を入力

Auth Scheme

Basic

User

admin

ServiceNow のユーザー名

Password

********

ServiceNow のパスワード

Dify とCData Connect AI

設定後、「接続テスト」を実行して接続が成功することを確認してください。

合わせてPermissions も設定しておきましょう。今回はServiceNow にIncident を登録するので、Insert などの権限をつけておくと良いです。

Dify とCData Connect AI

これだけで、CData Connect AI 側の接続準備は完了です。

MCP エンドポイントの確認

接続が完了したら、MCP エンドポイントの URL を確認しておきます。
「Integrations」の「View Integration Details」から、以下のような形式の URL が発行されていることを確認してください。

https://mcp.cloud.cdata.com/mcp

Dify とCData Connect AI

この URL は後ほど Dify の設定で使用します。

カスタムOAuth Apps の登録

Dify からCData Connect AI への接続にはBasic とOAuth、2つの認証方式が利用できます。

今回はOAuth を利用するので、以下の記事の手順でカスタムOAuth アプリの登録を済ませておいてください。

https://jp.cdata.com/blog/cdata-connect-ai-custom-oauth-apps

Dify とCData Connect AI

Dify の設定

エージェントの新規作成

Dify の管理画面から「スタジオ」に移動し、「アプリを作成する」から「最初から作成」を選択します。

Dify とCData Connect AI

アプリ名は任意ですが、ここでは「ServiceNow 問い合わせ管理エージェント」としておきます。

Dify とCData Connect AI

MCP ツールの追加

次に、CData Connect AI の MCP エンドポイントをツールとして登録します。エージェントの設定画面で「ツール」セクションを開き、「カスタムツールを追加」から「MCP」を選択してください。

Dify とCData Connect AI

設定画面で以下のように値を入力します。

プロパティ

備考

サーバーURL

https://mcp.cloud.cdata.com/mcp

名前とアイコン

例:CData Connect AI

サーバー識別子

例:cdata-connect-ai

動的クライアント登録を使用する

OFF

DCRをサポートしていないためチェックを外す

クライアントID

カスタムOAuth App のClient Id を指定

クライアントシークレット

カスタムOAuth App のClient Secret を指定

Dify とCData Connect AI


これでDify 上からOAuth で認証・認可が実行できるようになります。承認ボタンをクリックすることで、CData Connect AI のログイン画面が表示されます。

Dify とCData Connect AI

認証、保存後、ツール一覧に CData Connect AI が表示されれば登録完了です。

Dify とCData Connect AI

MCP の追加が完了したら、対象のエージェントのツールに「CData Connect AI」のツールをすべて追加します。

Dify とCData Connect AI

以下のようになればOKです。

Dify とCData Connect AI

ServiceNow Incident の参照・書き込みを試してみる

プロンプトを作り込む前に、まず Dify のチャット画面から ServiceNow のデータに正しくアクセスできるか確認しておきましょう。

Dify とCData Connect AI

たとえば以下のように入力してみます。

「ServiceNow の Incident テーブルから直近5件のレコードを取得してください。」

以下のように Incident の一覧が返ってくれば、参照は正常に動作しています。

Dify とCData Connect AI

続いて書き込みも確認します。

「テスト用のインシデントを1件インサートしてください。Short Description は『テスト:動作確認用』としてください。」

Dify とCData Connect AI

ServiceNow の管理画面でレコードが作成されていることを確認できれば、読み書き両方の動作確認は完了です。

問い合わせ管理エージェントのプロンプト作成

データアクセスが正しく動作することを確認できたので、次はエージェントとしての動作を定義するシステムプロンプトを設定します。

エージェントの動作イメージ

今回実現したいフローは以下のとおりです。

  1. ユーザーが問い合わせ内容を入力する

  2. エージェントが ServiceNow の Incident テーブルを検索し、類似事象がないか確認する

  3. 類似インシデントが見つかった場合は、その対応方針をユーザーに提示する

  4. 類似インシデントが見つからない場合は、新規インシデントを作成してユーザーに通知する

システムプロンプト作成方法

ただ、このようなエージェントのシステムプロンプトを作成するのは面倒です。

なので、ここまでのやり取りでAI に理解してもらったCData Connect AI の使い方を元に、AI エージェントにAI エージェント用のシステムプロンプトを以下のように作成してもらいましょう。

ここまでのやりとりの内容を元に、ServiceNowの問い合わせ管理エージェントを作成したいです
ユーザーからの質問に基づいてServiceNowのインシデントを検索し、類似事象が無いか確認。あれば対応方針を回答 無ければ問い合わせレコードを作成する、というイメージです
プロンプトを検討してもらえますか?

Dify とCData Connect AI

あとは作成してもらってプロンプトを対象のAI エージェントに貼り付け直せば完成です!

Dify とCData Connect AI

動作確認

プロンプトを設定したら、実際に会話を試してみましょう。

ユーザー: 「CData Connect AIでGoogle Sheets接続が認証エラーになる」

以下のようなフローで動作することが確認できました。

  1. エージェントが「CData Connect AI」「Google Sheets」などのキーワードで Incident テーブルを検索

  2. 類似のインシデントが見つかった場合、過去の対応内容(例:「Google Cloud Console の OAuth 2.0 クライアントID にリダイレクトURI を追加することで解消。」)を提示

  3. 解決しなかった場合はインシデントを新規作成し、番号を通知

Dify とCData Connect AI

Dify とCData Connect AI

うまく類似インシデントの検索と新規作成が動作していることが確認できました!

おわりに

このように CData Connect AI と Dify を組み合わせることで、ServiceNow への接続設定からAIエージェントの構築まで、コードを書かずに実現できます。問い合わせ対応の一次受付をAIエージェントが担うことで、担当者の工数削減や対応漏れの防止につながりそうです。

ぜひトライアルで色々と試してみてください。

なにかわからないことがあれば、お気軽にサポートやお問い合わせからどうぞ!

https://jp.cdata.com/contact/