CData JDBC Driver for SharePoint Excel Services で Ignition SCADA と連携
Ignition は、Inductive Automation 社が提供する産業用の SCADA(監視制御およびデータ収集)および IIoT(産業用モノのインターネット)プラットフォームです。中核となる Gateway サービスが、デバイス接続やタグ、データベース接続を一元的に管理します。ただし、Ignition には SharePoint Excel Services 用のコネクタが標準で用意されていません。そのため、SharePoint Excel Services のデータを扱うには、独自のミドルウェアを用意するか、手作業でデータをエクスポートするのが一般的です。
CData JDBC Driver for SharePoint Excel Services を使えば、この課題を解消できます。このドライバーは、SharePoint Excel Services を標準的な JDBC(Java Database Connectivity)データソースとして利用できるようにするものです。Ignition はどの JDBC ドライバーも標準のデータベース接続として扱えるため、Gateway にドライバーを登録するだけで、Script Console や SQL Bridge、タグ、Perspective / Vision の画面からリアルタイムの SharePoint Excel Services データをクエリできます。レプリケーションや独自コネクタ、ETL(抽出・変換・ロード)パイプラインは必要ありません。
この記事では、Ignition のインストールとコミッショニングから、CData JDBC Driver for SharePoint Excel Services の登録、接続の作成、リアルタイムクエリによる動作確認までの流れを順を追って紹介します。
前提条件
- Windows 版 Ignition(Windows 10/11 または Windows Server)と、Windows サービスをインストールするための管理者権限
- CData JDBC Driver for SharePoint Excel Services
- 有効な認証情報を持ち、API アクセスが有効化された SharePoint Excel Services アカウント
- Gateway の Web インターフェースを開くための対応デスクトップブラウザ(Google Chrome、Mozilla Firefox、Microsoft Edge、Safari のいずれか)
ステップ 1:Ignition のインストールとセットアップ
Ignition をすでにインストールして稼働させている場合は、ステップ 2 に進んでください。
Ignition のダウンロード
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Inductive Automation のダウンロードページにアクセスし、Windows 版の Ignition をダウンロードします。
- このファイルひとつで Ignition Gateway のフルインストーラーになっています。Gateway サービスと Designer Launcher の両方が含まれているので、Designer を別途ダウンロードする必要はありません。
Ignition のインストール
- インストーラーを実行し、ライセンス契約に同意してインストール先を選択します。
- Windows の起動時に Gateway も自動で起動するよう、Install as a Windows Service にはチェックを入れたままにしておきます。
- インストールを完了すると Gateway サービスが起動し、ブラウザで http://localhost:8088 が開いてコミッショニングウィザードが表示されます。Browser Not Supported と表示された場合は、Chrome、Firefox、Edge、Safari のいずれかで同じアドレスを開いてください。
Gateway のコミッショニング
- Commission Ignition Gateway ウィザードで Gateway Name を設定し、管理者のユーザー名とパスワードを作成します。
- エンドユーザー使用許諾契約に同意し、トライアルを開始するか、購入済みの Ignition ライセンスをアクティベートします。
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コミッショニングが完了したら、管理者アカウントでログインします。Gateway の Home ページが表示されます。
注意: トライアル版では Gateway の各ページにカウントダウンタイマーが表示され、Gateway サービスを再起動するとタイマーがリセットされます。テスト用途であれば問題ありませんが、本番環境で利用する場合はライセンスが必要です。
ステップ 2:Ignition への CData JDBC Driver の登録
Ignition では、サードパーティ製の JDBC ドライバーを Gateway の Web インターフェースからアップロードできます。ファイルシステムを直接操作する必要はありません。
- 管理者として Gateway にログインします。
- Connections > Databases > Settings に移動して Drivers タブを開き、Create JDBC Driver をクリックします。
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ダイアログで次の内容を入力します。
- Name: SharePoint Excel Services
- Classname: cdata.jdbc.excelservices.ExcelServicesDriver
- Driver Type: Generic
- Default Validation Query: SELECT Name FROM Account LIMIT 1
- Create JDBC Driver をクリックします。現行の Ignition 8.3 では作成ダイアログに JAR(Java アーカイブ)ファイルのアップロード欄がないため、JAR ファイルは次の手順で追加します。
- 作成したドライバーの行の右端にあるメニューを開いて Manage JAR files を選択し、ドライバーのインストールディレクトリ内の lib フォルダにある cdata.jdbc.excelservices.jar をアップロードして保存します。
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ドライバー一覧で、ドライバーのステータスが INSTALLED になっていることを確認します。
ステップ 3:SharePoint Excel Services への接続の作成
- Connections > Databases > Connections に移動し、Create Database Connection をクリックします。
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Driver Selection ステップで SharePoint Excel Services を選択し、Next をクリックします。
- Database Setup ステップで、Name に SharePoint Excel Services を設定します。認証情報は接続 URL に含めるため、Username は空欄のままにし、Password は None を選択します。
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Connect URL に接続文字列を入力します。
jdbc:excelservices:URL=https://myorg.sharepoint.com;[email protected];Password=password;File=Book1.xlsx;
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Create Database Connection をクリックし、Database Connections ページで接続のステータスが VALID になっていることを確認します。
SharePoint Excel Services の接続プロパティ
ワークブックへの接続
どちらのSharePoint エディションをお使いでも、File を Excel ワークブックに設定してください。このパスは以下のプロパティからの相対パスになります。
- Library:デフォルトではShared Documents ライブラリが使用されます。このプロパティを使って、組織内の別のドキュメントライブラリを指定してみてください。例えば、OneDrive for Business に接続する場合は、このプロパティを"Documents" に設定します。
- Folder:このプロパティを使って、ライブラリ内のサブフォルダへのパスを指定できます。パスはLibrary で指定されたライブラリ名に関連します。
テーブルとしてのスプレッドシートデータへの接続
CData 製品では、基底API で利用可能なオブジェクトに基づいて、使用可能なテーブルを検出していきます。
API では異なるAPI オブジェクトを表示します。スプレッドシートの構成とSharePoint のバージョンに基づいてAPI を選択しましょう。
- OData: OData API を使用すると、Excel で[挿入]->[テーブル]をクリックして作成されたExcel テーブルオブジェクト(範囲やスプレッドシートではありません)から定義されたテーブルにアクセスできます。OData API に接続する際、ワークブックにテーブルオブジェクトが定義されていない場合は、CData 製品がテーブルを返さないことがあります。テーブルとしてスプレッドシートまたは範囲に接続するには、UseRESTAPI をtrue に設定してください。
- REST: REST API を使用すると、Excel テーブルオブジェクト、範囲、およびスプレッドシートから定義されたテーブルへアクセスできます。これがデフォルトの API です。範囲およびスプレッドシートから多数の行をリクエストすることは REST API によって制限されており、CData 製品では返される行数をデフォルトで 100 に制限しています。また CData 製品では、デフォルトで1行目からカラム名を検出します。これを無効にするには、Header を設定してください。
DefineTables を追加設定すると、Excel の範囲の構文を使用して、範囲に基づいてテーブルを定義できます。大きすぎる範囲は、API によって制限されます。
SharePoint オンプレミスへの接続
URL をサーバー名もしくはIP アドレスに設定しましょう。さらに、SharePointVersion と認証値を設定します。
SharePoint OnPremises を認証するには、AuthScheme を認証タイプに設定し、必要に応じてUser と Password を設定してください。
Note:SharePoint On-Premises 2010 に接続する場合は、 UseRESTAPI をtrue に設定する必要があります。
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Ignition Designer Launcher を開き、使用する Gateway を選択して Open Designer をクリックします(一覧に Gateway が表示されていない場合は、Add Designer をクリックして http://localhost:8088 を入力します)。Gateway の管理者アカウントでログインしてください。
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プロジェクトを開くか、新規に作成します。Designer が開き、Project Browser、Tag Browser、Component Palette の各パネルが表示されます。
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Designer で Tools > Script Console に移動します。Multiline Buffer にテストクエリを入力し、Execute をクリックします。Account の部分は、SharePoint Excel Services 接続で利用可能な任意のテーブルに置き換えてください。
print system.db.runQuery( "SELECT Name, AnnualRevenue FROM Account LIMIT 10", "SharePoint Excel Services")
- クエリが成功すると、Interactive Interpreter パネルに PyDataset rows:10 cols:2 と出力されます。これで、Ignition が CData JDBC Driver を介して SharePoint Excel Services からリアルタイムデータを取得できたことを確認できます。
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取得した行を出力し、SharePoint Excel Services 上の同じレコードと値を照合します。
ds = system.db.runQuery("SELECT Name, AnnualRevenue FROM Account LIMIT 10", "SharePoint Excel Services") for row in ds: print row["Name"], row["AnnualRevenue"] - 必要に応じて、別のテーブルへのクエリやフィルタ付きのクエリも実行し、スキーマの検出とフィルタリングが正しく機能することを確認します。
- 必要に応じて Gateway サービスを再起動し、接続のステータスが VALID に戻ることを確認します。
Windows(NTLM)
最も一般的な認証タイプです。CData 製品では NTLM をデフォルトとして使用するよう事前設定されています。Windows のUser と Password を設定して接続してください。
その他の認証方法については、ヘルプドキュメントの「はじめに」をご覧ください。
注意: パスワードやトークンにセミコロンが含まれていると接続 URL が正しく解釈されません。その場合は、セミコロンを含まない値に再設定してください。
ステップ 4:Ignition からリアルタイムの SharePoint Excel Services データをクエリ
接続が有効になったら、Designer からリアルタイムの SharePoint Excel Services データをクエリしてみましょう。
注意: スクリプト内の接続名は、ステップ 3 で設定した接続名と一致させる必要があります。
ステップ 5:結果の検証
トラブルシューティング
| 症状 | 考えられる原因と対処法 |
|---|---|
| ドライバーのステータスが ERROR になる | クラス名が間違っているか、Manage JAR files から JAR ファイルがアップロードされていません。 |
| 接続のステータスが FAULTED になる | 認証情報が間違っている、外部への Web 通信(HTTPS)がブロックされている、または CData のライセンスが見つからないことが考えられます。ステータスをクリックしてエラー内容を確認してください。 |
| 「Could not find a valid license」エラーが表示される | Gateway は Windows サービスとして実行されているため、ユーザープロファイルに保存されたライセンスを読み取れません。管理者権限のコマンドプロンプトでドライバーの lib フォルダに移動して java -jar cdata.jdbc.excelservices.jar --license を実行し、生成された .lic ファイルを C:\Windows\system32\config\systemprofile\.CData\ にコピーしてから、Gateway サービスを再起動してください。 |
| データベース接続が見つからない | スクリプト内の接続名が、Gateway の接続名と完全には一致していません。 |
Ignition 以外の環境でのドライバーのテスト
Gateway とは切り離してドライバー単体の動作を確認したい場合は、次のスタンドアロンの Java サンプルを実行してみてください。cdata.jdbc.excelservices.jar と cdata.jdbc.excelservices.lic は同じディレクトリに配置し、クラスパスに含めておく必要があります。
import java.sql.Connection;
import java.sql.DriverManager;
import java.sql.ResultSet;
import java.sql.Statement;
public class CDataExample {
public static void main(String[] args) throws Exception {
Class.forName("cdata.jdbc.excelservices.ExcelServicesDriver");
String connectionString = "jdbc:excelservices:URL=https://myorg.sharepoint.com;[email protected];Password=password;File=Book1.xlsx;";
try (Connection conn = DriverManager.getConnection(connectionString)) {
Statement stmt = conn.createStatement();
ResultSet rs = stmt.executeQuery("SELECT Name, AnnualRevenue FROM Account LIMIT 10");
while (rs.next()) {
System.out.println(rs.getString("Name") + ", " + rs.getString("AnnualRevenue"));
}
}
}
}
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