JD Edwards のデータのPostgreSQL インターフェース

古川えりか
古川えりか
コンテンツスペシャリスト
SQL Gateway およびJD Edwards ODBC Driver を使用して、データアクセス用のPostgreSQL エントリポイントを作成。



インターネット上には膨大な数のPostgreSQL クライアントが存在します。標準ドライバーからBI、Analytics ツールまで、PostgreSQL はデータアクセス用の一般的なインターフェースです。 ODBC Drivers に含まれるSQL Gateway を使用することで、どの標準クライアントからでも接続が可能なPostgreSQL エントリポイントを作成することができるようになります。

Windows でPostgreSQL データベースとしてJD Edwards のデータにアクセスするには、CData SQL Gateway およびODBC Driver for JDEdwards、EnterpriseDB のMySQL 外部データラッパーを使用します。この記事では、外部データラッパーをVisual Studio でコンパイルして拡張機能としてインストールし、PostgreSQL Server からJD Edwards のデータをクエリします。

CData ODBC ドライバとは?

CData ODBC ドライバは、以下のような特徴を持ったリアルタイムデータ連携ソリューションです。

  1. JD Edwards をはじめとする、CRM、MA、会計ツールなど多様なカテゴリの270種類以上のSaaS / オンプレミスデータソースに対応
  2. 多様なアプリケーション、ツールにJD Edwards のデータを連携
  3. ノーコードでの手軽な接続設定
  4. 標準 SQL での柔軟なデータ読み込み・書き込み

CData ODBC ドライバでは、1.データソースとしてJD Edwards の接続を設定、2.PostgreSQL 側でODBC Driver との接続を設定、という2つのステップだけでデータソースに接続できます。以下に具体的な設定手順を説明します。

CData ODBC ドライバのインストールとJD Edwards への接続設定

まずは、本記事右側のサイドバーからJDEdwards ODBC Driver の無償トライアルをダウンロード・インストールしてください。30日間無償で、製品版の全機能が使用できます。

接続プロパティが未設定の場合は、まずデータソースのODBC DSN で設定します。これはドライバーインストール時の最後の手順にあたります。Microsoft ODBC データソースアドミニストレーターを使ってODBC DSN を作成および設定できます。

ドライバーは Application Interface Services(AIS)Server を経由して JD Edwards に接続します。以下の接続プロパティを設定します。

  • URL:AIS Server のベース HTTPS URL(例:https://jde-ais.example.com:8300)。
  • User:JD Edwards のユーザー名。
  • Password:JD Edwards のパスワード。
  • Environment(オプション):使用する JD Edwards の環境(例:本番環境なら PD920、開発環境なら DV920)。指定しない場合は、AIS Server のデフォルト環境が使用されます。
  • Role(オプション):セッションで使用する JD Edwards のロール。指定しない場合は、AIS Server のデフォルトロールが使用されます。
  • DeviceName(オプション):接続元のデバイスまたはアプリケーションの識別子。AIS Server での監査やログ記録に使用されます。
  • Jasserver(オプション):リクエストのルーティング先となる Java Application Server(JAS)インスタンス。クラスタ環境で便利です。

公開するデータの選択

JD Edwards ではテーブルとビジネスビューが System Code ごとに整理されており、ドライバーは各 System Code をそれぞれ個別のスキーマとして公開します。利用できるスキーマは、以下のプロパティで制御できます。

  • DataModel:System Code をスキーマとして公開する ERP モジュール(カンマ区切りで複数指定可)。接続先インスタンスのすべての System Code を公開する場合は All を指定します。デフォルトは FinancialManagement です。
  • SystemCodes:DataModel の System Code に加えて公開したい System Code のカンマ区切りリスト(例:42,43)。

接続時、ドライバーは認証情報を AIS Server に送信してセッショントークンを取得し、キャッシュします。セッションの有効期限が切れる前に、新しいトークンが自動でリクエストされます。

リモートサービスを開始する

MySQL リモートサービスは、クライアントからのMySQL 接続の受信を待機するデーモンプロセスです。CData SQL Gateway でMySQL リモートサービスを構成するには、SQL Gateway の概要にあるセットアップガイド を参照してください。

MySQL 外部データラッパーを構築する

外部データラッパー(FDW)は、PostgreSQL を再コンパイルすることなく拡張機能としてインストールできます。Unix ベースのシステムでPostgreSQL を実行している場合、PostgreSQL Extension Network(PGXN)を使用してFDW(mysql_fdw)をインストールできます。Windows でPostgreSQL を実行している場合は、拡張機能をコンパイルして最新バージョンを使用していることを確認してください。以下のステップに従って、Visual Studio から拡張機能を構築するのに必要な編集を行います。

前提条件を取得する

外部データラッパーを構築するために、以下を行います。

  • PostgreSQL をインストールします。この例では、インストールにPostgreSQL 9.4 を使用します。
  • PostgreSQL の64 ビットインストールを使用している場合、PostgreSQL ソースからlibintl.h を取得します。64 ビットのPostgreSQL インストーラーは、現時点ではlibintl.h を含みません。
  • mysql_fdw 外部データラッパーへのソースを、EnterpriseDB から取得します。
  • MySQL Connector C をインストールします。この例では、MySQL Connector C 6.1 を使用します。

プロジェクトを構成する

必要なソフトウェアとソースコードを取得したら、Visual Studio で拡張機能をコンパイルする準備ができました。以下のステップに従い、mysql_fdw ソースを使用してプロジェクトを作成します。

  1. Visual Studio で、新しい空のC++ プロジェクトを作成します。
  2. Solution Explorer において、「Source Files」を右クリックし、「Add」->「Existing Item」をクリックします。ファイルエクスプローラーで、mysql_fdw からすべての.c ファイルと.h ファイルを選択します。

以下のステップに従ってプロジェクトを構成します。

  1. 64 ビットシステム用に構成するには、「Build」->「Configuration Manager」とクリックし、「Active Solution Platform」で「x64」を選択します。
  2. プロジェクトを右クリックして「Properties」をクリックします。
  3. 「Configuration」メニューで「All Configurations」を選択します。
  4. 「Configuration Properties」->「General」->「Configuration Type」と進み、「Dynamic Library」を選択します。
  5. 「Configuration Properties」->「C/C++」->「Code Generation」->「Enable C++ Exceptions」と進み、「No」を選択します。
  6. 「Configuration Properties」->「C/C++」->「Advanced」->「Compile As」と進み、「Compile as C Code」を選択します。
  7. 「Linker」->「Manifest File」->「Generate Manifest」と進み、「No」をクリックします。

以下のステップに従って必要な依存関係を追加します。

  1. 「Linker」->「Input」->「Additional Dependencies」と進み、「Edit」を選択して以下を入力します。
    
    postgres.lib
    libmysql.lib
    WS2_32.lib
    Secur32.lib
    
    さらに、「Inherit From Parent」または「Project Defaults」がチェックされていることを確認します。
  2. 「Linker」->「General」->「Additional Library Directories」と進み、「Edit」を選択してPostgreSQL インストールのlib フォルダへのパスを追加します。
  3. 「Linker」->「General」->「Link Library Dependencies」と進み、「No」を選択します。
  4. プロジェクトの構成を完了するために必要なものを追加します。 「C/C++」->「General」->「Additional Include Directories」と進み、フォルダを次の順で追加します。
    
    MyMySQLConnectorCInstallation\include
    MyPostgreSQLInstallation\MyPostgreSQLVersion\include\server\port\win32_msvc
    MyPostgreSQLInstallation\MyPostgreSQLVersion\include\server\port\win32
    MyPostgreSQLInstallation\MyPostgreSQLVersion\include\server
    MyPostgreSQLInstallation\MyPostgreSQLVersion\include
    

Windows 用にmysql_fdw を構成する

プロジェクトを設定したら、Visual Studio でmysql_fdw を構築するために以下の変更を加えます。

  1. mysql_fdw.c で以下の定義を追加します。
    
    #define dlsym(lib, name) (void*)GetProcAddress((HMODULE)lib, name)
    #define dlopen(libname, unused) LoadLibraryEx(libname, NULL, 0)
    
  2. mysql_load_library の定義で、以下の行を削除します。
    
    mysql_dll_handle = dlopen(_MYSQL_LIBNAME, RTLD_LAZY | RTLD_DEEPBIND);
    
  3. mysql_load_library の定義に次の行を追加して、Windows ビルド用のmysql_dll_handle の割り当てを置き換えます。
    
    mysql_dll_handle = dlopen("libmysql.dll", 0);
    
  4. mysql_fdw_handler 関数を呼び出す前に__declspec(dllexport)キーワードを付けてDLL から関数をエクスポートします。
    __declspec(dllexport) extern Datum mysql_fdw_handler(PG_FUNCTION_ARGS);
  5. option.c でmysql_fdw_validator 関数の宣言に__declspec(dllexport)キーワードを追加して、DLL から関数をエクスポートします。
    __declspec(dllexport) extern Datum mysql_fdw_validator(PG_FUNCTION_ARGS);

これで、Release 構成とビルドを選択できるようになりました。

拡張機能をインストールする

DLL をコンパイルしたら次のステップに従って拡張機能をインストールします。

  1. MySQL Connector C のlib フォルダへのパスをPostgreSQL を実行しているマシンのPATH 環境変数に追加します。
  2. プロジェクトのRelease フォルダからPostgreSQL インストールのlib サブフォルダにDLL をコピーします。
  3. mysql_fdw csource ファイルを含むフォルダで、myswl_fdw--1.0.sql とmysql_fdw.control を、PostgreSQL インストールの共有フォルダの下にある拡張フォルダにコピーします。例:C:\Program Files\PostgreSQL\9.4\share\extension.

PostgreSQL データベースとしてJD Edwards のデータをクエリする

拡張機能をインストールしたら、次のステップに従ってJD Edwards のデータへのクエリの実行を開始します。

  1. PostgreSQL データベースにログインします。例:
    
    C:\> psql -U postgres
    
  2. データベースの拡張機能をロードします。
    
    postgres=#CREATE EXTENSION mysql_fdw;
    
  3. JD Edwards のデータのサーバーオブジェクトを作成します。
    
    postgres=# CREATE SERVER JDEdwards FOREIGN DATA WRAPPER mysql_fdw OPTIONS (host
    '127.0.0.1', port '3306');
    
  4. MySQL リモートサービスが認識しているユーザーのユーザー名とパスワードにユーザーマッピングを作成します。以下は、サービスのサンプル構成におけるユーザーの資格情報です。
    
    postgres=# CREATE USER MAPPING for postgres SERVER JDEdwards OPTIONS (username
    'admin', password 'test');
    
  5. ローカルスキーマを作成します。
    postgres=# CREATE SCHEMA JDEdwards_db;
  6. 定義したJD Edwards のデータベースですべてのテーブルをインポートします。
    
    postgres=# IMPORT FOREIGN SCHEMA "CData JDEdwards Sys" FROM SERVER JDEdwards INTO JDEdwards_db;
    

これで、JD Edwards へのSELECT コマンドを実行することができるようになりました。


postgres=# SELECT * FROM JDEdwards_db."accountspayable.accountledger";

JD Edwards からPostgreSQL へのデータ連携には、ぜひCData ODBC ドライバをご利用ください

このようにCData ODBC ドライバと併用することで、270を超えるSaaS、NoSQL データをコーディングなしで扱うことができます。30日の無償評価版が利用できますので、ぜひ自社で使っているクラウドサービスやNoSQL と合わせて活用してみてください。

CData ODBC ドライバは日本のユーザー向けに、UI の日本語化、ドキュメントの日本語化、日本語でのテクニカルサポートを提供しています。

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JD Edwards Icon JD Edwards ODBC Driver

JD Edwards ODBC Driver は、ODBC 接続をサポートするさまざまなアプリケーションからJD Edwards のリアルタイムデータ連携を実現するパワフルなツールです。

データベースにアクセスするときと同感覚でJD Edwards データにアクセスし、標準ODBC Driver インターフェースを通じてJD Edwards データを読み出せます。