
こんにちは。CData Software Japan の杉本です。
外部サービスからの通知をリアルタイムに受け取り、業務システムと連携させたい——そんなときに使うのが CData Arc の「Webhook コネクタ」です。本記事では、Webhook コネクタの基本的な使い方を kintone との連携シナリオで紹介し、Shopify の Webhook を例に HMAC 署名認証を設定する方法をご紹介します。
Webhook コネクタとは
Webhook コネクタは、HTTP の POST / PUT リクエストを受け取るための公開エンドポイントを Arc 上に用意するコネクタです。外部サービスから送信された XML / JSON ペイロードはファイルとして出力され、そのままフロー内の後続コネクタに渡されます。サンプルリクエストを登録しておけば、XML Map コネクタと組み合わせて、受信したデータの構造を自動検出し、任意の形式に変換することもできます。
Webhook コネクタについてはヘルプもあわせてご覧ください。
Webhook コネクタ - CData Arc Documentation
事前準備
Webhook からリクエストを受信するためには、通常は外部からHTTPS でアクセスできる必要があります。
CData Arc のSSL/TLS 構成については以下のヘルプをご参照ください。
クロスプラットフォーム版 - CData Arc Documentation
.NET 版 - CData Arc Documentation
基本的な使い方:kintone のレコード追加を MySQL に連携する
まずは基本の型として、「kintone のレコード追加をトリガーに MySQL に連携する」シナリオを紹介します。
kintone アプリでレコードが追加されたら、その内容を Arc の Webhook コネクタで受信
受信した JSON ペイロードを XML Map コネクタで変換
MySQL データベースにレコードを Insert
CData Arc Webhook コネクタの設定
最初にkintone からの通知を受け取るためのWebhook コネクタを作成します。

Webhook コネクタの設定画面から Webhook Endpointとして生成されたURL を控えておきます。

次に「リクエストの詳細」タブを開きます。kintone からのWebhook はJSON 形式で送られてくるため、「リクエストの形式」をXML から JSONに変更します。

続いて「ユーザー」タブを開いて、「ユーザーを追加」ボタンでPOST/PUT 権限を付与したユーザーを作成します。


Authtoken の値はkintone からのWebhook 設定で利用しますので、控えておいてください。


次に「サーバー」タブを開きます。規定では、localhostからのアクセスのみが許可されています。

「IP の範囲を追加」をクリックして、IP アドレスにkintone のIP アドレスを指定します。「*」であらゆるIP アドレスからの接続を許可することも可能です。kintone から接続されるIP アドレスは以下のページを参考にしてください。
cybozu.comが使用するドメインとIPアドレス

そしてCData Arc のWebhook コネクタでは認証が必要です。今回のkintone からの通知では、認証情報をURL に埋め込んで通知するようにしますので、「サーバー」タブの高度な設定に含まれる「Authtoken in URL」有効にします。これにより、「[Webhook エンドポイント:]として生成されたURL?@authtoken=[認証トークン]」のようにリクエストパラメータに認証トークンを含んだ形でリクエストすることが可能となります。

kintone 側の設定
今回のシナリオでは、アプリストアの「顧客リスト」にレコードが追加されたタイミングで追加された顧客情報をWebhook で送信する設定を行います。「アプリの設定」にて「設定」タブ内の「カスタマイズ/サービス連携」から「Webhook」を開きます。

Webhook の設定画面が開きますので、「+追加する」ボタンをクリックします。

Webhook URL にリクエストURL(「https://」を除く)をセットします。Webhook URL には認証トークン付きのURL(Webhook Endpointとして生成されたURL + ?@authtoken=[認証トークン])を指定します。そして「通知を送信する条件」に「レコードの追加」をオンにします。「有効化」にチェックがついていることを確認して保存します。

Webhook が追加されたことを確認して、アプリ設定に戻り、アプリを更新(保存)してください。

Webhook の受信確認
それでは、実際にkintone の顧客リストに顧客レコードを追加してWebhook 経由でCData Arc が受信できるか確認してみます。顧客リストに顧客を追加します。

CData Arc のWebhook コネクタの「トランザクション」タブでレコードが増えていればWebhook の受信は成功です。

受信したファイル名をクリックしてkintone から通知されたJSON データを確認することが出来ます。

Webhook で受信したJSON データをMySQL に連携する
あとは、Webhook で受信したJSON データをXML に変換して、MySQL へ連携するフローを作成します。この状態でkintone の顧客リストから顧客を追加すると、リアルタイムにMySQL へデータが連携することが出来ます。

ここまでで、Webhook コネクタの基本的な役割——「送信元ごとに固有のエンドポイントを用意し、受信したデータをそのままフローに流し込む」——はご理解いただけたと思います。ただし kintone のように、送信元がヘッダーへの認証情報付与に対応していない場合、使える認証手段は URL にトークンを埋め込む方式に限られます。より強固な認証をかけたい場合は、送信元サービスが署名検証(HMAC)に対応しているかどうかがポイントになります。
HMAC 署名認証とは
HMAC(Hash-based Message Authentication Code)署名認証は、共有シークレットを使ってリクエストごとに一意の署名を生成し、次の 3 点を保証する仕組みです。
リクエストの正当性:信頼できる送信元からのリクエストであることの確認
データの完全性:転送中にペイロードが改ざんされていないことの検証
リプレイ攻撃の防止:傍受したリクエストの悪用を防止
固定のパスワードやトークンを使う Basic 認証・API キー方式と異なり、HMAC はリクエスト内容そのものから動的に署名を計算するため、より強固なセキュリティを提供します。Arc では Professional または Enterprise ライセンスで HMAC 署名認証を有効化できます。
Shopify の Webhook を例に、HMAC 認証を設定する
Shopify は、ストアの Webhook 機能で HMAC-SHA256 による署名検証を標準サポートしています。Shopify 側がペイロードの HMAC-SHA256 ハッシュ値を計算し、Base64 エンコードした値を X-Shopify-Hmac-SHA256 ヘッダーに付与して送信します。
Arc 側で Webhook コネクタを準備する
Shopify からの通知を受け取るためのWebhook コネクタを作成します。

今回はHMAC 認証を利用するため、HMAC 認証の設定を有効化します。そして「HMAC Signature Header」のデフォルト値 x-cdata-hmac-signature を、Shopify が使用する X-Shopify-Hmac-Sha256 に変更します。

次に「リクエストの詳細」タブで「リクエストの形式」をJSON にします。

「ユーザー」タブよりPOST/PUT 権限を付与したユーザーを作成します。

「サーバー」タブより、「IP の範囲を追加」をクリックして、「*」を追加します。これはShopifyは Webhook 送信元のIP アドレス範囲を公開していないためです。

最後にShopify のHMAC 署名ヘッダーはBase64でエンコードされます。そのため「高度な設定」タブのその他の設定より、「HMACSignatureHeaderEncoding=Base64」と指定ください。

Shopify 側で Webhook を設定する
Shopify 管理画面で Settings > Notifications を開き、画面下部の Webhooks を選択します。

Webhooks の設定画面が開きますので、「Create webhook」ボタンをクリックします。

Event ではWebhook 通知を行うイベント選択します。今回は「Product Update」を選択します。そしてURL にWebhook コネクタのリクエストURL をセットします。

そして「Your webhooks will be signed with」の下に、HMAC キーが表示されておりますので、こちらを控えておきます。

CData Arc のWebhook コネクタのユーザーより、先ほど作成したユーザーの認証タブを開きます。認証タブのHMAC キーを、上で控えておいた値で上書きします。

動作確認
Webhooks 一覧の対象 Webhook から Send test をクリックすると、Shopify からテスト用のペイロードが送信されます。Arc の トランザクションタブで、リクエストが正常に受信・検証されたことを確認します。また今回はWebhook のEventに「Product Update」を選択していますので、実際に「Product」の情報を更新して、Webhook が受信されているかも確認することも出来ます。


まとめ
Webhook コネクタは、送信元の URL に認証情報を埋め込むしかない kintone のようなサービスから、HMAC 署名検証に対応した Shopify のようなサービスまで、柔軟に受け口を用意できます。受信・変換・連携という基本的な流れはシナリオが変わっても共通しており、送信元の認証機能に応じて Arc 側の設定を選ぶ、という考え方が重要です。
CData Arc は 30 日間の無償トライアルをご用意しています。ぜひお手元の環境で Webhook コネクタと HMAC 認証をお試しください。ご不明な点があれば、テクニカルサポートまでお気軽にお問い合わせください。
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