CData Sync V26.2 新機能:タスクの再同期でジョブを止めずに特定テーブルだけ柔軟にリカバリする

by 宇佐美格 | May 26, 2026

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CData Sync でデータ連携基盤を運用していると、特定のテーブルだけをリカバリしたい場面が避けられません。たとえば、ソース側で過去のデータが修正されて同期先に反映したいときや、ステージング環境でのテスト後にデータをリセットしたいときなどです。

これまでこのような場面では、ジョブやタスクの設定を一時的に変更してリカバリを実行し、終わった後に設定を元に戻すという回避策が一般的でした。たとえば、タスクの「テーブルを削除」オプションを有効にして全件取り直し、完了後にオプションを無効に戻すといった操作が必要で、設定の戻し忘れによるリスクや運用上の手間がありました。

CData Sync V26.2 では、こうした運用上の課題を解決する「タスクの再同期」機能が追加されました。ジョブ設定をまったく変更せずに、ジョブページから直接 1 つ以上のタスクを選択して再同期できます。本記事では V26.2 で追加されたこの機能の概要と使い方を解説します。本記事では検証に CData Sync 26.2.9629.0 を使用しています。

タスクの再同期機能とは

「タスクの再同期」は、ジョブに含まれる任意のタスク(テーブル)を選んで再同期を実行できる機能です。ジョブ設定を編集することなく、ジョブページのタスク一覧から対象タスクを選択し、そのまま操作を実行できます。1 つのタスクだけを選ぶこともできれば、複数のタスクをまとめて選択することや、ジョブ内のすべてのタスクを対象にすることもできます。

再同期の挙動は次の 2 つのパラメータで指定します。

開始位置(再同期をどこから開始するか)

開始位置

動作

主な用途

先頭から

ソーステーブルの全レコードを取得する

同期先テーブルの再構築、テスト環境のリセット

特定の日付または値から

差分チェックカラムに基づき、指定した日付や値以降のレコードを取得する

過去データ修正の追従、特定期間のデータ補完

現在から

現在時点を起点として以降の差分のみを取得する

同期位置のリセット、新しい増分ポイントからの再開

書き込み戦略(同期先の既存データに対してどう処理するか)

書き込み戦略

動作

主な用途

MERGE

主キーで照合して更新・挿入する

既存データを保護しながら修正分を反映したい場合

TRUNCATE

テーブルを truncate して全件挿入する

テーブル定義を保持したままデータをリセットしたい場合

DROP

テーブルを drop して再作成・全件挿入する

テーブル定義ごと作り直したい場合

代表的な組み合わせとしては、同期先テーブルを再構築したい場合は「先頭から + DROP」、過去データ修正の追従には「特定の日付または値から + MERGE」、テスト環境のリセットには「先頭から + TRUNCATE」が挙げられます。

使い方:過去データ修正の追従

ここでは「過去データ修正の追従」を題材に、実際の操作手順を解説します。

想定するケースは次のとおりです。ソース側の orders テーブルに格納されていた過去のデータ(ここでは 2026 年 4 月 1 日以降のレコード)に修正が入り、同期先テーブルへ反映したいとします。orders テーブルには updated_at という差分チェックカラムが設定されています。

Step 1 — ジョブページで対象タスクを選択する

管理画面の「Jobs」タブからリカバリ対象のジョブを開き、「タスク」タブに移動します。タスク一覧から再同期したいテーブル(ここでは orders)のチェックボックスをオンにして選択します。複数のテーブルを同時に選択することも、ジョブ内のすべてのタスクをまとめて選択することも可能です。

タスク選択画面

Step 2 — 「タスクの再同期」アクションを実行する

タスクを選択した状態で、画面上部または右クリックメニューから「タスクの再同期」アクションをクリックします。再同期の設定ダイアログが表示されます。

タスクの再同期ダイアログ

Step 3 — 開始位置と書き込み戦略を設定する

開始位置のドロップダウンから「特定の位置から」を選択します。開始値の種類は「日付ベース」を選び、開始日として修正が発生した過去日(ここでは 2026-04-01)を入力します。タスクに設定された差分チェックカラム(ここでは updated_at)が自動的に使われ、updated_at >= 2026-04-01 のレコードだけがソースから取得されます。

スナップショット間隔は、ソースからデータを取得する際に処理を区切る時間枠です。たとえば「10 日」とした場合、開始日から 10 日単位の期間に分割してデータを取得します。一度に処理するレコード数を抑えてソースやネットワークへの負荷を分散したい場合に調整します。

続いて書き込みモードのドロップダウンから「MERGE」を選択します。MERGE を選ぶ理由は、取得したレコードを主キーに基づいて同期先の既存データと照合し、変更があったレコードのみを更新するためです。指定した過去日(2026 年 4 月 1 日)以前のレコードはそのまま保持されます。「DROP」や「TRUNCATE」を選ぶと同期先テーブルのデータが失われるため、既存データを保護しながら修正を取り込む場合は MERGE が適しています。

開始位置と書き込み戦略の設定画面

Step 4 — 実行してヒストリで結果を確認する

設定を確認して「実行」ボタンをクリックします。再同期が開始され、ジョブページのヒストリタブで実行結果(処理件数、実行時間、成否)を確認できます。

ヒストリ確認画面

再同期の実行中も、ジョブのスケジュール実行設定には影響がありません。定期実行ジョブが動いている環境でも、タスク単位のリカバリをそのまま実行できます。

まとめ

CData Sync V26.2 の「タスクの再同期」機能により、ジョブ設定を一切変更せずに特定のタスクだけ、あるいはジョブ内のすべてのタスクをまとめてリカバリできるようになりました。これまでは設定を一時的に書き換えてリカバリ後に元に戻すといった手間のかかる回避策が必要でしたが、これからはジョブページからのシンプルな操作で解決できます。開始位置と書き込み戦略の組み合わせにより、過去データ修正の追従、同期先テーブルの再構築、テスト環境のリセットなど多様なシナリオに対応できます。

ぜひ CData Sync V26.2 をお試しいただき、データ連携基盤の運用効率向上にお役立てください。CData Sync の 30 日間無償トライアルはこちらからダウンロードいただけます。

また、使っていて気になった点やご不明な点があれば、お気軽にテクニカルサポートまでお問い合わせください。