
こんにちは。CData Software Japan リードエンジニアの杉本です。
Gemini Enterprise のアップデートで「カスタム MCP サーバーのデータストア」機能が追加されました。
https://jp.cdata.com/blog/gemini-enterprise-custom-mcp-server
この機能を使うと、ADK によるエージェント開発も Vertex AI Agent Engine へのデプロイも不要で、Gemini Enterprise の管理画面から直接 CData Connect AI に接続できるようになっています。
今回は、この機能を活用して Gemini Enterprise から CData Connect AI 経由で kintone データに接続する手順を紹介したいと思います!
活用シナリオ
とはいえ、その前にGemini Enterprise から kintone データに自然言語でアクセスできることで、どんなことができるのか? いくつか例を見てみましょう。
顧客データの即時照会:「今週フォローが必要な顧客を優先度順に一覧にして」「〇〇社との最近のやり取りを確認したい」といった質問に、Gemini が kintone の CRM データを参照して即座に答えます。

案件分析レポートの生成:「新規案件を業種・金額帯別に集計して」と指示するだけで、kintone の案件管理データを集計したサマリーやグラフを生成してくれます。

必要なもの
今回必要になる環境は以下のとおりです。
ステップ 1:CData Connect AI で kintone 接続と OAuth App を作成する
kintone 接続の設定
まず CData Connect AI で kintone への接続を作成します。
CData Connect AI の管理画面にログインし、「Connections」→「Add Connection」から kintone を選択します。


アクセスしたいkintone の接続情報を入力しましょう。今回はPassword を使った認証方法を選びましたが、OAuth やAPI Key を使った接続も利用できます。
プロパティ | 値 | 備考 |
|---|
Url | https://[サブドメイン].cybozu.com
| kintone のサブドメインを入力 |
Auth Scheme | Password
| |
User | [kintone ユーザーID]
| |
Password | [kintone ユーザーPW]
| |

入力後「Save & Test」で保存し、接続が成功すればOKです。
なお、デフォルトの権限はデータの読み取り(Select)のみになっているため、必要に応じてInsert やUpdate の権限も付与すると良いです。

ちなみに、kintone だけでなく Salesforce・Snowflake・社内データベースなど他のデータソースも同様に追加できます。一度設定しておくと、複数システムを横断して参照できるようになります。
OAuth App の作成
続いて、Gemini Enterprise から CData Connect AI に OAuth 認証するための OAuth App を作成します。
画面右上の歯車アイコンから「Settings」を開き、「OAuth Apps」→「+ Create App」をクリックします。

以下のように設定して「Confirm」をクリックしてください。
プロパティ | 値 | 備考 |
|---|
Name | 任意(例:GeminiEnterprise) | 管理用の名前 |
Application Type | Web Application | |
Callback URL | https://vertexaisearch.cloud.google.com/oauth-redirect
| Gemini Enterprise 固定 |

保存すると Client ID と Client Secret が発行されます。次のステップで使用するのでメモしておいてください。
これで CData Connect AI 側の準備は完了です。
ステップ 2:カスタム MCP サーバーのデータストアを作成する
次に、Gemini Enterprise でカスタム MCP サーバーのデータストアを作成します。
Gemini Enterprise を開き、データストア画面に移動して「+ データストアを作成」をクリックします。

データソースを選択する画面で、サードパーティのソースから「Custom MCP Server」をクリックしてください。

MCP サーバーの構成ページが開いたら、以下の値を入力します。
フィールド | 値 |
|---|
MCP Server URL | https://mcp.cloud.cdata.com/mcp
|
Authorization URL | https://cloud-login.cdata.com/authorize
|
Token URL | https://cloud-login.cdata.com/oauth/token
|
Client ID | ステップ 1 で発行した Client ID |
Client Secret | ステップ 1 で発行した Client Secret |

入力が完了したら「ログイン」をクリックして認証を完了させます。データコネクタの構成画面が表示されるので任意のデータコネクタ名を入力して「作成」をクリックしましょう。

ステップ 3:アクションを有効化する
データストアを作成しただけでは、まだツールは何も有効になっていません。利用したいアクションを個別に有効化する必要があります。
作成したデータストアに移動し、「操作」タブを開いて「カスタムアクションを再読み込み」をクリックします。このとき再認証が求められるので、CData Connect AI のアカウントでログインしてください。

認証が完了すると、CData Connect AI が提供するツール一覧が表示されます。有効にしたいアクションを選択して「アクションを有効にする」をクリックします。

ステップ 4:データストアを Gemini Enterprise アプリに接続する
データストアの準備ができたら、Gemini Enterprise アプリと接続します。
Google Cloud コンソールで Gemini Enterprise のページに移動し、ナビゲーションメニューから「アプリ」を選択します。接続先のアプリを選択して、「接続されたデータソース」→「既存のデータストアを追加」をクリックします。

先ほど作成したデータストアを選択して「接続」をクリックします。

これで Gemini Enterprise 側の設定はすべて完了です。
ステップ 5:自然言語で kintone データにクエリを実行する
設定が完了したら、Gemini Enterprise を開いてみましょう。
初回利用時は「コネクタ」から CData Connect AI の承認を求められます。承認フローを進めて CData Connect AI のアカウントでログインすると、アクセストークンが発行されてデータへのアクセスが可能になります。

あとは自然言語で kintone データについて質問するだけです。
kintone の顧客管理アプリからフォローが必要な顧客リストを取得して、
会社名・担当者・最終接触日・優先度順に並べてください。
Gemini が CData Connect AI に登録されている kintone のアプリを探索して、自動的にクエリを生成して発行してくれます。

これで kintone のデータに対してプログラムやAPI などを書くことなく、自然言語で直接アクセスできることが確認できました!
おわりに
このように Gemini Enterprise のカスタム MCP サーバー機能を活用することで、ADK の開発や Vertex AI Agent Engine へのデプロイなしに、Gemini Enterprise から CData Connect AI 経由で kintone データへの接続が実現できます。
kintone だけでなく、CData Connect AI が対応する 350 種類以上のデータソースに同じ手順で接続できますので、ぜひ他のデータソースでも試してみてください。
なにかわからないことがあれば、お気軽にサポートやお問い合わせからどうぞ。
https://jp.cdata.com/contact/