
こんにちは。CData Software Japan リードエンジニアの杉本です。
Slack のSlackbot がMCP Client として動作する機能が提供され、リモートMCP サーバーをSlack に接続できるようになりました!
これにより、Slackbot で会話するだけで社内のさまざまなデータをAI に問い合わせられます。
https://slack.com/intl/ja-jp/blog/news/slackbots-mcp-client

というわけで今回は、このSlackbot のMCP Client 機能からCData Connect AI 経由でkintone に接続する手順を紹介したいと思います。
設定してしまえば、Slackbot に「kintone の今月の商談を教えて」「kintone からこの顧客に関連する活動履歴を教えて」と聞くだけで、リアルタイムのデータが返ってくる状態になります。
記事としてはOAuth やMCP をある程度知っている技術者向けの内容ですが、設定手順自体はシンプルなので、Slack のアプリ管理を触ったことがある方であればご理解いただける内容かなと思います。

必要なもの
今回必要になる環境は以下のとおりです。
2026年8月現在、Slackbot が利用できるのはビジネスプラス以上のライセンスになるようです。ちなみに無償トライアル期間でも試すことができるみたいなので、一度そちらで試していただくのもオススメですね。
https://app.slack.com/plans

Slackbot のMCP Client 機能とは
はじめに構成を整理しておきましょう。今回の登場人物は3つです。
Slackbot:Slack に組み込まれているAI アシスタント。LLM を含めてSlack 側のインフラで動作します
CData Connect AI のリモートMCP サーバー:CData がマネージドで運用しているMCP サーバー
Slack アプリ:「このURL のMCP サーバーに、この認証方式で接続する」という設定を登録するための入れ物
ポイントは、この構成では自前でホスティングするものが何もないという点です。Slackbot はSlack 側で動き、MCP サーバーはCData 側で動いています。Slack アプリはあくまで設定の宣言なので、アプリケーションコードを書く必要もサーバーを立てる必要もありません。
なお、Slack の公式ドキュメントにはBolt とngrok を使ったサンプルが載っていますが、あちらは自分でMCP サーバーそのものを実装するケースの話です。今回のようにMCP サーバーが外部にある場合は該当しません。
https://docs.slack.dev/ai/slackbot-mcp-client/#implementing-your-mcp-server

認証方式はManual OAuth を選ぶ
Slackbot のMCP Client は、MCP サーバーへのリクエストに対して4つの認証方式をサポートしています。
認証方式 | 用途 | CData Connect AI で使えるか |
|---|
No auth | 誰が聞いても同じ結果を返すMCP サーバー向け | × |
Slack identity auth | Slack のユーザーID・チームID をサーバー側でマッピングする方式 | × |
Dynamic Client Registration(DCR) | DCR に対応したサードパーティーのMCP サーバー向け | × |
Manual OAuth | DCR に対応していないMCP サーバー向け。認可URL・トークンURL 等を自分で定義する | ○ |
CData Connect AI は自身で管理しているユーザーごとの認証・認可を行うため、No auth とSlack identity auth は使えません。そしてCData Connect AI はDCR(Dynamic Client Registration)をサポートしていません。
このあたりの話は以前の記事でも触れていますので、あわせてご覧ください。
https://jp.cdata.com/blog/cdata-connect-ai-custom-oauth-apps
というわけで、今回は残ったManual OAuth を使います。以前ご紹介したカスタムOAuth アプリの機能で、CData Connect AI 側にOAuth アプリを作成して接続する流れになります。
CData Connect AI から kintone に接続する
それではCData Connect AI の設定から進めましょう。
今回はサイボウズ社が提供するkintone に接続します。そのため、最初にCData Connect AI の管理画面で kintone へのコネクションを作成します。
「Connections」→「+ Add Connection」をクリックし、データソース一覧から「kintone」を選択します。


以下の接続情報を入力します。
プロパティ | 値 | 備考 |
|---|
Url | https://[サブドメイン].cybozu.com
| |
Auth Scheme | Password
| |
User | [kintone ユーザーID]
| |
Password | [kintone ユーザーPW]
| |

「Save & Test」をクリックして接続テストが成功すればOKです。

次に、Slackbot から CData Connect AI に OAuth 認証でアクセスするためのカスタムアプリを作成します。
画面右上の歯車アイコンから Settings を開き、Security → OAuth Apps → + Create App をクリックします。

以下のように設定して Confirm をクリックしてください。
プロパティ | 値 | 備考 |
|---|
Name | 任意(例:Slackbot) | 管理用の名前 |
Authentication Flow | User-based (Authorization Code) | |
Callback URL | https://oauth2.slack.com/external/auth/callback
| 固定 |

Callback URL には、Slack が用意しているhttps://oauth2.slack.com/external/auth/callback を指定します。これはワークスペースやアプリごとに変わるものではなく、Slack 全体で共通のURL となっています。Slack 自身のクライアント情報はhttps://slack.com/.well-known/oauth-client-metadata から確認できます。
保存すると、以下のようにClient Id とClient Secret が発行されます。この2つは後ほどSlack 側の設定で使うので、メモしておいてください。

これで CData Connect AI 側の準備は完了です。
Slack 側の設定
それではSlack 側を設定していきましょう。
Slack アプリの作成とMCP サーバーの登録
api.slack.com/apps にアクセスし、「Create an App」からアプリを作成します。すでにアプリがある場合はそちらを使っても構いません。

今回MCP Server を使うだけなので、テンプレートは「Blank app」でOK です。

App name に任意の名前を入力し、利用するWorkspace を選んで作成しましょう。

作成したアプリの左サイドバー「Features」から「MCP Servers」を開き、「Get Started」をクリックします。

MCP サーバーのフォームで以下のように入力します。
プロパティ | 値 | 備考 |
|---|
Name | CData Connect AI など任意の値 | Slackbot 上での表示名になります |
URL | https://mcp.cloud.cdata.com/mcp
| |
Auth Type | Manual OAuth | |

Auth Type でManual OAuth を選ぶと、続けてOAuth プロバイダーの情報を入力する画面に進みます。ここでCData Connect AI の情報を設定します。
プロパティ | 値 | 備考 |
|---|
Client ID | カスタムOAuth アプリのClient Id | |
Client Secret | カスタムOAuth アプリのClient Secret | |
Authorization URL | https://mcp.cloud.cdata.com/authorize | |
Token URL | https://mcp.cloud.cdata.com/token | |
Use HTTP Basic Authentication | True | |
Use PKCE | True | |

Scope、Identity URL、Account Identifier はいずれも空欄で問題ありません。CData Connect AI 側でスコープの制御を行っているため、Slack 側から明示的に指定する必要がないためです。
これで以下のようにMCP Server の設定が追加されます。

アプリのインストール
設定を保存すると、アプリにmcp:connect のBot Token Scope が自動的に追加されます。この状態で「OAuth & Permissions」→「Install to Workspace」からアプリをインストールします。

以下のような画面が表示されるので「許可する」をクリックしましょう。

MCP Tools の確認
これでMCP を検証できる環境が整ったので、先ほど作成したMCP Server のConnection Details からツールに実際にアクセスできるか検証してみましょう。
対象のMCP Server の設定から「Tools」をクリックします。

「Fetch Tools」をクリックします。

外部サービスへの接続確認が表示されるので「CDataConnectAI に移動する」をクリックしましょう。

これで、以下のようにgetInstructions など、CData Connect AI で提供されているツールの情報が表示されれば、疎通が適切に行われていることが確認できます。

Slackbot から使ってみる
それでは実際にSlackbot からCData Connect AI を使ってみましょう。
Slack でグローバルナビゲーションの右側に表示されている「Slackbot」のアイコンをクリックすることで、Slackbot とのチャット画面が開きます。

まずCData Connect AI への接続設定を追加する必要があるので、チャット画面から接続アイコンをクリックして「アプリを管理」をクリックします。
ちなみに、先ほどのFetch Tools で接続が確立されていれば、デフォルトで接続された状態になっていると思います。

CData Connect AI のアプリがあるので、「+」ボタンをクリックして接続します。

Fetch Tools を行った時と同じように接続を許可しましょう。

これで、Slackbot でCData Connect AI が利用できるようになりました。
それではどんなデータが取得できるのか確認するために以下のようなメッセージを入力します。
CData Connect AI から使えるツールを教えて
初回はツールの利用許可をする必要があります。

このあと、以下のようにCData Connect AI で接続されているデータソースのカタログ一覧が表示されればOKです。

それでは実際にデータを問い合わせてみます。
kintone の商談を金額の大きい順に5件教えて
これで、以下のようにSlack 上からリアルタイムのkintone データを取得できていることが確認できました!

おわりに
このようにCData Connect AI を使うことで、Slack のSlackbot から350種類以上のSaaS やデータベースにリアルタイムでアクセスできるようになります。MCP サーバーを自前でホスティングする必要がないため、設定だけで完結するのが大きなメリットかなと思います。
普段の業務でSlack を開いている時間が長い方ほど、効果を実感しやすい構成だと思います。ぜひトライアルで色々と遊んでみてください。
なにかわからないことがあれば、お気軽にサポートやお問い合わせからどうぞ。
https://jp.cdata.com/contact/