こんにちは。CData Software Japanの杉本です。
Microsoft 365 Copilot が社内で使えるようになり、「まずは自分の部署の業務で試してみよう」という段階の方も多いのではないでしょうか。
ところが、業務で本当に使いたいデータに限って、Copilot から見えない場所にあることがよくあります。
Copilot が参照できるのは、基本的に SharePoint・OneDrive・Teams などの Microsoft 365 上にあるファイルです。そのため、これらのファイルは誰かが手作業でダウンロードし、Teams のフォルダに保存し直さない限り、Copilot は分析できません。
この記事では、取引先から日々届く業務ファイルを、CData Arc で自動的に SharePoint(Teams のファイル)へ届け、Copilot で分析できる状態にする方法をご紹介します。プログラミングは不要で、ノーコードのフローだけで構築できます。
※ 本記事の Copilot の手順は、Microsoft 365 Copilot のライセンスが割り当てられたユーザーで検証しています(2026年10月時点)。Microsoft 365 Copilot のライセンスがない場合の Copilot Chat では、SharePoint/Teams 上のファイルを参照して分析することはできません。ライセンス体系は変更されることがあるため、最新情報は Microsoft の公式情報をご確認ください。
想定するシーン
営業企画部では、販売代理店 5 社から毎週月曜日に、前週分の「販売実績」の Excel ファイルを受け取っています。ファイルは各代理店が取引先用の SFTP サーバーにアップロードしてくれますが、Copilot から参照するには、担当者が SFTP クライアントでダウンロードし、Teams のフォルダに保存し直す必要がありました。
課題 | 内容 |
|---|
手作業の手間 | 毎週 5 社分のファイルをダウンロードして、Teams に保存し直している |
担当者に依存している | 担当者が休むと、ファイルが Teams に届かない |
Copilot から見えない | SFTP にあるうちは、Copilot で集計・分析できない |
この「受け取って、Teams に置く」作業を CData Arc で自動化します。
作成するフローの全体像

ポイントは次の 3 つです。
取引先からファイルが届いたら、自動で Teams のフォルダに置く
Arc が定期的に SFTP サーバーを確認し、新しいファイルだけを SharePoint に届けます。
部署の Teams チームのファイルに置くだけ
Copilot でこのファイルを参照できるのは、そのチームのメンバーだけです。
部署の中で完結するので、全社的な仕組みを整備しなくても始められます。
取引先とのやり取りは今までどおり
取引先にお願いする作業は増えません。取引先は今までどおり SFTP にファイルを置くだけです。
今回使うサンプルデータ
販売代理店 5 社から、毎週次のようなファイルが SFTP サーバーに届くとします。今回は、前週分(9/14 週)と今週分(9/21 週)の 2 週分を使います。ファイル名の日付は、対象週の開始日(月曜日)です。
販売実績_A商事_20260914.xlsx / 販売実績_A商事_20260921.xlsx
販売実績_B販売_20260914.xlsx / 販売実績_B販売_20260921.xlsx
販売実績_C物産_20260914.xlsx / 販売実績_C物産_20260921.xlsx
販売実績_Dトレーディング_20260914.xlsx / 販売実績_Dトレーディング_20260921.xlsx
販売実績_E流通_20260914.xlsx / 販売実績_E流通_20260921.xlsx
各ファイルには次の 2 つのシートがあります。※ サンプルデータの数値・社名はすべて架空のものです。
週次サマリー | 代理店名、対象期間、商品カテゴリ、販売数量、販売金額、代理店コメント |
販売明細 | 販売日、商品カテゴリ、商品名、販売数量、単価、販売金額、販売先地域、販売チャネル |


SharePoint 側の準備
部署の Teams チーム「営業企画」の「ファイル」に、配信先のフォルダ 販売実績 を作成します。Teams のファイルは SharePoint のドキュメントライブラリに保存されているので、Arc からは SharePoint のサイトとして接続します。

接続先の URL は、Teams で「SharePoint で開く」を選ぶと確認できます。

SFTP コネクタで取引先のファイルを取得する
Arc のフローに SFTP コネクタを配置し、取引先用の SFTP サーバーを設定します。

SFTP コネクタの設定画面では以下のようにSFTP サーバーへの接続設定を指定します。
設定項目 | 設定例 |
|---|
リモートホスト | 取引先用 SFTP サーバーのホスト |
リモートポート | 取引先用 SFTP サーバーのポート |
認証モード | Password |
ユーザー | 取引先用 SFTP サーバーのアカウント |
パスワード | 取引先用 SFTP サーバーのパスワード |
リモートパス | 代理店がファイルを置くフォルダ (/inbox/sales) |
ファイルマスク | 販売実績ファイルだけを対象にする(販売実績_*.xlsx) |
次にキャッシングより、「タイムスタンプ比較を有効化」にチェックを入れます。こちらの設定を有効化することにより、前回実行時より、更新のあったファイルのみ連携される動作となります。

最後にオートメーションタブで受信スケジュールを設定します。今回は代理店のファイルは月曜日に届くので、月曜日の午前中に 1 時間ごとに確認する設定にします(Cron 式で指定できます)。

SharePoint コネクタで Teams のフォルダにアップロードする
次に SharePoint コネクタを配置し、SFTP コネクタとつなぎます。


SharePoint コネクタの設定画面では、対象SharePoint サイトへの接続設定を作成します。


以下のように対象のSharePoint フォルダへの接続設定を指定します。SharePoint に接続 をクリックすると Microsoft 365 のサインイン画面が表示されるので、チーム「営業企画」のメンバーのアカウント、もしくは連携用に用意したアカウント(チーム「営業企画」のメンバーに追加した運用用の共有アカウント)でサインインします。
URL | Teams チーム「営業企画」の SharePoint サイトの URL |
テナントの設定によっては、初回のサインイン時に管理者の承認が必要になる場合があります。その場合は以下の記事をご参考にしてください。
CData Arc 機能紹介 - SharePoint コネクタ
続けて、アップロード先を設定します。
リモートフォルダ | Shared Documents/General/販売実績
|
上書き | Enabled にチェックを入れる(同じファイル名で再送された場合は上書きする) |

動作確認
SFTP サーバーに2週間分の販売実績ファイルを置き、SFTP コネクタの受信操作を実行します。SharePoint コネクタのトランザクションタブで処理が成功したことを確認し、Teams の「販売実績」フォルダにファイルが届いていることを確かめましょう。


Copilot で分析してみる
準備ができたので、Copilot に聞いてみましょう。Microsoft 365 Copilot アプリ(Copilot Chat)を開き/ を入力して販売実績のファイルを指定して依頼します。
/販売実績 にある 5 社の販売実績ファイル(9/14 週と 9/21 週)をもとに、前週比が大きく減っている代理店・商品カテゴリを挙げ、理由を「代理店コメント」から説明してください。

続けて、報告用の資料も依頼します。
この内容を、営業部の週次ミーティングで共有するPowerPoint の報告書の下書きにしてください。


これまで「毎週 SFTP からダウンロードして、Teams に保存して、Excel で集計する」必要があった作業が、ファイルの受け取りは Arc に、集計とまとめは Copilot に任せられるようになりました。
運用時の注意点
アクセス権
Copilot は、利用者がアクセスできるファイルだけを参照します。Teams チームのファイルに置いた場合、Copilot で分析できるのはそのチームのメンバーです。取引先から届くファイルには機密情報が含まれることも多いので、配信先のチームやフォルダの権限を確認しておきましょう。
ファイルの蓄積
週次ファイルは毎週 5 つずつ増えていきます。Copilot に分析させたい期間(例:直近 3 か月)を決め、古いファイルは別のフォルダに移すなどのルールを決めておくと、回答が安定します。
応用:ほかの"届くファイル"にも使える
今回は SFTP の例を紹介しましたが、Arc は次のような受け取り方にも対応しています。
受け取り方 | 使うコネクタ |
|---|
取引先に Arc へアップロードしてもらう | SFTP Server コネクタ |
メールの添付ファイルで届く | Email Receive コネクタ |
ファイルサーバーのファイルを取得 | File コネクタ |
まとめ
Copilot が分析できるのは、SharePoint・OneDrive・Teams など Microsoft 365 上にあるファイルです
取引先から届く業務ファイルは、そのままでは Copilot から見えない場所にあります
CData Arc を使えば、ファイルの受け取りから Teams のフォルダへの配信までをノーコードで自動化でき、事業部門の裁量ですぐに Copilot 活用を始められます
CData Arc は無償トライアルでお試しいただけます。まずは、日々手作業で受け取っているファイルを 1 種類だけ自動化してみてはいかがでしょうか。
この記事では CData Arc 2026 - 26.3.9750 を利用しています